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【特集】新年号
2021年1月1日(金)8:59

新年を迎えて

伊志嶺幹夫社長

伊志嶺幹夫社長

 2021(令和3)年を迎え、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。国は新型コロナウイルス感染症対策として年末年始の移動や会食を控え、静かに過ごすよう提唱しています。各家庭で例年とは少し違う年の初めを迎えていることと思います。昨年は新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るい、私たちの日常生活、社会の動向、経済に大きな影響を与えました。

 宮古島でもその影響は大きく、例年開催されていたイベントやスポーツ行事等が延期や中止を余儀なくされました。人の移動制限で島の観光産業も打撃を受けました。

 新型コロナウイルス感染症対策として期待の大きいワクチン接種がアメリカなど各国で始まり、日本でも3月ごろから実施される予定です。今年は東京オリンピック・パラリンピックが1年遅れで開催される予定です。国は開催に向け強い姿勢を示していますが、57年ぶりの東京オリンピックがコロナ禍に打ち勝って開催され、スポーツで元気な日本を取り戻すことを祈願したいものです。

 観光面では「みやこ下地島空港ターミナル」が開業3年目に入り、ジェットスター・ジャパンに加え、昨年10月末からスカイマークが就航、下地島から羽田、神戸、那覇路線が開設されました。新たに下地島を「宇宙港」として宇宙旅行を提案する計画もあり、今年も下地島が宮古観光の起爆剤となりそうです。三菱地所は平良港トゥリバー地区に大型のホテル建設も計画、工事が本格化しそうです。上野地区では南西楽園リゾートによる開発整備が今年も進められます。

 島の基幹産業である農業は、収穫が始まっているサトウキビも32万㌧の生産量が見込まれ豊作となりそうです。前期の生産量は26万㌧と30万㌧台を大幅に割り込んだだけに今期は農家の表情も明るく収穫作業に励んでいます。コロナ禍で昨年の肉用牛販売額は35億7200万円、前年比で7億余の減収となりました。葉タバコの販売額は20億5400万円、前年比減とはなりましたが、年末に豊作を祈願し播種(はしゅ)作業を終え、近く本畑移植が開始されます。観光と農業が島の生活を支える主要産業だけに回復増産を期待します。

 宮古島市合併のシンボルである新庁舎が昨年末に完成、4日の仕事始めから供用開始します。市町村合併から16年目に入り、分庁舎方式が解消され、行政組織の集約化で業務の効率化が図られます。一方、地域の核となっていた旧庁舎の役割が薄くなり、旧町村地区の過疎化が一層進む懸念が生じる中、地域が取り残されることがないような施策の執行が望まれます。

 今年は選挙の年です。宮古島市長選が1月10日告示、17日投開票で執行されます。現職の下地敏彦氏と新人で前県議の座喜味一幸氏が立候補の予定で市政の継続か刷新か市民の審判が注目されます。10月には市議会議員選挙が予定され、市長選の結果が議員選挙にも影響を与えそうです。

 教育面では、城辺地区の4中学校が合併され、4月から城東中学校が開校します。初の中学校統合でその教育成果が期待されます。

 宮古毎日新聞社は今年創刊66周年を迎えます。読者に信頼される紙面作成に努めます。昨年からスタートした電子版ともどもご愛読をお願い申し上げます。

 丑(うし)年の今年、粘り強く困難に見舞われたコロナ禍を克服し希望に満ちた一年になることを祈願します。

2021年 元旦
宮古毎日新聞社
代表取締役社長 伊志嶺 幹夫

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