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美ぎ島net
2011年8月2日(火)22:58

1億円の重さって知ってる?/夏休み親子マネー教室

お金について楽しく学ぶ


「お金とは?」。宮古で初のイベントは60組の親子が参加して盛況となった

「お金とは?」。宮古で初のイベントは60組の親子が参加して盛況となった

 小学生の親子を対象に、お金の働きや暮らし、社会の仕組みについて楽しく実践しながら学ぶ「夏休み親子マネー教室」が先月26日、県宮古合同庁舎で開催され、60組の親子が参加してお金の大切さや生かして使う方法などを学んだ。主催は沖縄県金融広報委員会と沖縄県県民生活センター。宮古島で初めてのこのイベントは、子どもたちに正しい金銭感覚を身につけてもらうほか、金銭教育の必要性について保護者に再確認してもらうことが目的。会場では、生活経済ジャーナリストの講演や貯金箱作り、

「どこの国のお金かな?」

「どこの国のお金かな?」

一億円模擬パックの重さを体験するなど、お金を身近に体験する中で、その大切さや使い方を学んでいた。


 普段何気なく使っているお金。生活の中で欠かせないお金の存在を、正しく認識して使うことは大切であるにも関わらず、なかなか立ち止まって考える機会が少ない。近年ではさまざまな金融トラブルが社会問題となっており、早い時期からお金の価値を実感させ、扱う態度を身に付けさせようと開かれた。こうした金銭教育を啓蒙活動する「知るぽると」事務局員や金融広報アドバイザーらが中心になって取り組んだ。

 1時間目では、生活経済ジャーナリストのいちのせかつみさんが参加型講習を実施した。テーマは「世界一おもろいお金の授業!ほしいモノと必要なモノ」。子どもたちは1年から6年生まで6人ずつの10班に分かれてグループをつくった。1円から500円までの硬貨を配り「好きなお金はどれ?」の質問に、10円や50円を挙げる子もおり、低学年は価値より感覚で選んでいた。

 また、世界10カ国の紙幣を各班に配って、どこの国のものかをあてるゲームには親も参加して一緒に考えた。こうした授業を通し、お金に関心をもたせた上で、いちのせ先生は「お金のことに関しては、親世代が習ってこなかった。そのために、社会に出て困ることが多く、特に子どもたちへの金銭教育ができない。地方や島に行けば行くほど、自立のためにお金と向き合うことになりトラブルに巻き込まれたりする。事前の教育が必要」と話す。

 2時間目は体験学習で、貯金箱作りや1億円模擬券パックの重さ体験、大きな模擬1万円札の記念写真用ボードに顔をのぞかせ親子で楽しんでいた。1億円の重さをあてる体験で、平一小3年生の城間夢矢くんと母親のニナさんは、「思ったよりも重い」と話し、10キロもある1億円の重さを実体験していた。また、平良光さん(南小6年)は模擬1億円札のボードに顔をのぞかせニンマリ。母親の博子さんは「何気なく使っているお金だが、収入の中での使い方など、これから基本的なことを教えていきたい」と話した。

 鏡原小4年の和田陽花さんと参加した母親の智子さんは「決まった小遣いはあげていないが、そろそろお金に関心を持ち出した。もらったお金は自分で管理したいというのでそのようにさせているが、雑誌や文具などを買うときは親に許しを得るようにさせている」と話す。仕事を休んで参加した父親もおり「ぜいたくな世の中で、これからは貯めることも教えていきたい」と金銭教育の大切さを実感している様子だった。

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