島を知ろう!たくさん学び、たくさん遊ぼう/伊良部小放課後子ども教室
夏休み、野外活動を満喫/島の特性生かした取り組みに
文部科学省は2004年から3カ年計画で「地域子ども教室推進事業」を実施してきた。さらに07年からは国の支援の仕組みや内容を変更して実施され、小学校の空き教室を活用して地域ボランティアの参画を得てスポーツ・文化活動や地域住民との交流活動を取り入れてきた。伊良部小では、この7月から新たな役員で計画を練り、動き出した。年間通して約40回の行事をこなしていく。特に夏休みは、マングローブ林の散策や、ビーチクリーン、読み聞かせ会、工作教室、草木染め体験など盛りだくさんのメニューを企画し、地域を伸び伸びと楽しんだ。代表の近角敏通さんは「この機会に、島のことをたくさん学び、大いに遊んでほしい」と話した。
第1回目は、七夕の日に開講。開講式と併せて「的当て」ゲームを楽しんだ。この日は校長、PTA会長、教育委員会生涯学習係長、伊良部分室長らもあいさつ、1年から6年生までの子どもたち50人と一緒にゲームを楽しんだ。大人も子どももそ
れぞれ名乗りを上げて「エイッ!」「バシッ!」、気合いを込めて的を当てていた。
2回目(7月8日)は、絵本の読み聞かせと儀間郁恵先生とヨーガ体操。思い切り体を伸ばして「気持ちいーっ」。3回目(15日)は、「ヒルソン先生とキックベースボール」。ヒルソン先生は、英語で掛け声をあげながらボールをキック、子どもたちも英会話でゲームを楽しんでいた。4回目の21日は、「マングローブ原生林を歩こう」。この日は、伊良部探検隊の大人たちも参加してヤエヤマヒルギの群落をはだしで歩く。子どもたちは、泥を塗り合ったりして無邪気に遊んでいた。
5回目(24日)は渡口の浜で、ビーチクリーン。早朝現地集合で、ラジオ体操代わりに郁恵先生とヨガ、体をほぐしてから浜の清掃に取り掛かった。この日のごみは大袋25個。500㍍の浜がよみがえった。7回目(8月11日)は、近角みどりさんを講師に「ハーブで草木染め」。レモングラスとローズマリーを使って、バンダナやティッシュ箱カバーを染めた。ハーブの採取から始め、模様を作るために輪ゴムや割り箸を利用した。染め液を作って煮込み、色止め、洗いなどで作品を完成させていた。
8回目(19日)は、岩井久美子さんを講師に「おもしろ帽子つくり」。準備したのは厚紙2枚に段ボール紙1枚、ボンドやマスキングテープ、絵の具、トッピングに使う物など。親子ら15人が参加して、ヨーロッパ中世の貴婦人や紳士をイメージさせるような個性豊かな作品を完成させた。母親と参加した垣花梨瑚さん(2年生)は、花をあしらった優雅な作品に仕上げとても気に入った様子、「2学期には学校へもかぶって行きたい」と話していた。
移動図書館「みらい号」が来たよ!
6回目となった7月30日は、佐和田児童館で読み聞かせ会とおはなしキャラバンが行われた。市立平良図書館から移動図書館「みらい号」がやってきて本の貸し出しもあり、子どもたちは数冊の本を抱えて職員の事務手続きに列をつくっていた。同館は昨年度から伊良部地区での移動図書貸出サービスを開始した。
今回は、7月からステーションを佐和田と池間添の両児童館に変更したことから「おはなし会」を企画、ボランティアサークル「おはなしの会たまて箱」のメンバーをはじめ、児童館の職員、それに伊良部小放課後子ども教室の代表・近角さんと、佐良浜小の代表・国吉しのぶさんらが読み聞かせで参加し、おはなし会を盛り上げた。
この日、佐和田児童館には子どもや保護者ら約100人が詰め掛けた。近角代表と国吉代表が大型絵本を開き読み、クレヨンがうごめく話や、ぶたくんが100匹のオオカミに囲まれる話など、読み手の大胆な表現に会場は沸いた。
この後、「たまて箱」のメンバーが人形劇や、手品、エプロンシアター、ぺープサートなどを行い、子どもたちは普段見ることの少ない人形の動きなどを真剣な表情で追っていた。