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行雲流水
2011年9月9日(金)22:43

宮古・八重山の教育問題(行雲流水)

 期せずして今、宮古・八重山の教育問題が世間の耳目を集めている。いずれも市民にとっては重大な関心事だ。いずれも日増しに反対が沸き起こる中、市民は大きな関心を寄せている


▼八重山は教科書選定に揺れる。「教科用図書八重山採択地区協議会」が、「教科書改善の会」の主導する育鵬社の「公民」を選定、答申したことによる。同「公民」は「戦前の国定教科書を思わせる日本国家族史観が強調される」、「愛国心を強制する内容」など、県民から批判されている。同協議会長は「文科省の検定を通っており問題はない」との認識だという

▼宮古は学校統合問題で揺れる。「学校規模適正化検討委員会」は、中学校は統合、存続希望の強い小学校は先送りするとの内容の最終答申を行った。しかし、教育委員会は「複式学級の解消」を大きな理由に、小・中学校同時併行で統合する計画を市教育委員会の基本方針とし、統合問題は一気に燃えた

▼教育委員長は地域住民説明会で「話し合いの中で複式学級が解消できる案が出れば学校を存続させることも選択肢」と、統合への理解を求めたという

▼つまるところ、「複式学級」の是非はどの立場に立つのであろう。小学校は地域社会を支える一つの大きな存在でもあることを理解すべきだと思う

▼宮古・八重山の問題に共通するのは、市民目線が欠けている「教育方針」にあるようだ。プロセスではなく、結論先行の感は否めない。

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