行雲流水
2011年9月28日(水)23:29
「作品展」(行雲流水)
沖縄県退職教職員会宮古支部は来る10月17日から1週間恒例の「作品展」を市役所ロビーで催す。同展は支部会員が現役時代に培ってきた技能の成果を市民に紹介し微力ながらも地域文化の向上に尽くすことを目的に始まった
▼時は1999年の11月。1999年といえば国連総会が「自立・参加・ケア・自己実現・尊厳」の5原則を採択しその機運を各国に推奨した「国際高齢者年」である
▼同支部も他の退職団体同様グラウンドゴルフや囲碁などスポーツやレジャーで親睦交流をはかり結束を深めていた。それが当たり前のことと受け止められていたご時世でもあった
▼ある年の定期総会であまたいる先輩会員に向かって声を大に「先輩各位は長年児童生徒と共に自己啓発に努めてきた。その知的成果を市民に広く公開し後に続く教職員に継承することは避けられない責務のはず」と弁舌した新人会員がいた
▼投じられた一石に賛同の波紋は即座に広がった。しかし誰も動こうとはしなかった。向こう見ずの新入会員は自ら趣意書や企画立案書を仕上げ個人的に電話を通して協力者を求め東奔西走した
▼めぐり運よく第1回作品展の開催は「国際高齢者年」と同年で国連5原則の中の「自己実現」を主眼に短歌・俳句・書道・盆栽の4部門でスタートした。大成功だった。現在は写真・手芸・木工・川柳・園芸も加わり「作品展」はますます意気盛んである。