まず、作ってみよう!/宮古島スローフード研究会
手早く 簡単に おいしく
結成7年を迎えた宮古島スローフード研究会(津嘉山千代会長)は、毎月1回、働く女性の家(ゆいみなぁ)で地元の食材を使った家庭料理の研究に余念がない。9月例会は、14人が参加、いま旬のドラゴンフルーツを使った蒸しパンや、オクラの和え物、ピーマンのきんぴらなど、手早く、簡単にかつおいしく作れるメニューに取り組んだ。
世界的にファーストフードが王道を行くようになった昨今で、イタリアで始まったスローフード運動は、その土地土地で育まれた伝統的な食材や食文化を見直そうというもの。会長の津嘉山さんが7年前、作家・島村奈津さんの講演を聴いたのがきっかけで宮古でも研究会を発足させ、郷土食を見直す活動を始めた。
会の仕組みは至ってシンプル。会長と事務局長がおり、数人の各員が中心になって、毎月1回、ゆいみなぁで例会を開く。地元紙で参加者を募り、材料費さえ出せば誰でも参加のフリーな研究会。地元の旬の食材を使って郷土食を作ろうというもの。津嘉山会長は「簡単でないと、続かないからねー」を強調する。これまでも何度となく料理講習会を開き、多くのメニューを紹介してきた。
この日は、半数以上が初めての参加。普段もてあまし気味のドラゴンフルーツを使った蒸しパンに感心し、みそ味のピーマン丸ごと炒め煮に「目からうろこ」の新発見。ジャガイモのシャキシャキサラダは、食感の楽しめる不思議な歯触り。身近な食材を使った新メニューに驚きの歓声を上げていた。
出来上がったメニューは、全員で会食。津嘉山会長の「雨土の恵みと、多くの人々の働きに感謝して、命の元を謹んでいただきます」の合い言葉を復唱して、和やかな食事会となった。
<ドラゴンフルーツの蒸しパン>
材料と分量(4人分)
ドラゴンフルーツ(3分の2カップ)・小麦粉(200㌘)・ベーキングパウダー(小さじ2)・黒糖(160㌘)・牛乳または水(3分の2カップ)・サニン(月桃)の葉(3枚)
作り方
① ドラゴンフルーツの果肉を牛乳または水で溶かし黒糖を混ぜる。
② ふるいにかけた小麦粉とベーキングパウダーに①を混ぜる。
③ サニンの葉を敷いた蒸し器で②を30分蒸す。
・サツマイモ(400㌘)・長ネギ(60㌘)・ドレッシング(A)=マヨネーズ(大さじ4、薄口しょう油小さじ3分の1、こしょう)・カイワレ少々
作り方
① 長ネギは小口切りにして油でカリッと揚げ、油を切る
② サツマイモは皮をむいてやわらかくゆで、つぶしながらAを和える
③ 器に②を盛り①と食べやすく切ったカイワレを散らす
材料と分量(4人分)
・ジャガイモ(200㌘)・キュウリ(100㌘)・卵(1個)・赤ピーマンとトマトは細かく切ってトッピングに・ドレッシング=白すりゴマ(大さじ2)、マヨネーズ2分の1カップ、ゴマ油・しょう油・塩こしょうは少々。
作り方
① ジャガイモは皮をむいて千切り、水にさらす
② ①をざるに入れ沸騰した湯にざるごと入れ秒ほどゆで、すぐに冷水に取り冷ます
③ キュウリと赤ピーマンは千切りにして塩少々からめ水気を絞る。ゆで卵も細切りにする。