人(ひと)
2012年4月24日(火)9:00
宮古島海上保安署長/山中 洋さん(53歳)
「仕事は国民の立場で」
宮古島の第一印象は「空気と海がきれい」そして「宮古の人はとても人なつっこくて話しやすい」
好きな言葉は「失敗は成功のもと」と「頑張らないで、あきらめないで」。この二つの言葉を就任時の訓示で署員に話した。
「特に公務員は失敗を恐れてやらない傾向にある。国民の立場になって、やるべきことはきちんと取り組む姿勢を持つよう指導している」。
第管区は若い署員も多い。それだけに「失敗を重ねることでそれが知識や技能を高めることにつながる」と説く。
海上保安署(海保)の仕事は、海上、海中で警備、救難という、消防と警察の仕事を兼ねている。海難救助や人命救助なども担うことから「あきらめないことが大切だ」と力説する。
人命を救助できたときの達成感は、今後の職務を遂行する上での原動力やエネルギーにつながるという。海は捜索範囲が広いだけに島の人たちに人命救助などへの協力や情報提供を呼び掛ける。
「(国境を接している海域を持つところは)漁業権など、いろいろ複雑な問題がからんでくるので、難しい」と経験を踏まえて話す。
山中洋(やまなか・ひろし)1959年3月生まれ。北海道出身。84年海上保安大学校特修科修了。93年第1管区海上保安本部警備救難部警備課第2警備係長。2003年第8管区海上保安本部警備救難部救難課運用司令センター所長。年気仙沼海上保安署長。10年第1管区情報通信管理センター情報通信調整官を経て12年4月現職。