行雲流水
2012年9月27日(木)9:00
「オスプレイ沖縄配備」(行雲流水)
メディア報道によると翁長那覇市長は政府がオスプレイ沖縄配備を米国と合意したことについて「能面のような顔で(森本防衛大臣はオスプレイを)沖縄に強行配備すると言う…」と就任あいさつで訪れた沖縄防衛局長に詰めより強い不快感を示している
▼ちまたには那覇市長が〝能面〟を引き合いに出したことに失礼な発言だと眉をひそめる市民もいるが能面より〝仏頂面〟の方がふさわしいと言いきる市民もいる
▼オスプレイ12機が米軍岩国基地に搬入されたその日森本防衛大臣は記者団のインタビューに応じて「陸揚げが無事に終わりホッとした」と答えている。岩国搬入は取りも直さず普天間強行配備への事前準備である
▼「未亡人製造機」と称されるオスプレイの県内配備に県知事や全市町村長さらには県議会や全市町村議会など全県民がこぞって反対しているさなか森本防衛大臣は沖縄県の総意を逆なでする〝事前準備〟にホッとしたと答えたのである
▼舌先三寸は政治家のお家芸だと揶揄(やゆ)されるが学者出の防衛大臣には在日米軍基地の74%がひしめく沖縄の過重な基地負担を県民視点で実感することなどさらさらない発言がつきまとっている
▼米国の意向には早々と反応しオスプレイ配備反対の県民大会に参集した全県10万3000余の県民意思は無視する。そして巨大な鉄の塊オスプレイの緊急着陸事故を天候悪く雨でスリップする自転車から降りて押して歩くのと同じことと平然と語る大臣。国民の安泰をつかさどる防衛大臣の言葉とは思えない稚拙な例えである。