頼もしい“母推”さん/宮古島市母子保健推進員
地域で大奮闘!
乳幼児の健康保持・増進の他、子育て中のお父さん、お母さんのさまざまな疑問や悩みについて、自らの経験を生かしながら保健師の指導を基に助言、相談支援を行う母子保健推進員。行政と地域のパイプ役として「母推さん」の名で親しまれる。保育所や幼稚園では楽しく分かりやすい食育や健康教育を行い、子どもや親に興味や関心を持たせながら自己管理などの啓発を図っていく。小学校では出前授業なども行い、健康づくりの寸劇や大型紙芝居などをオリジナル作成、健康のことを分かりやすく伝えている。管轄は福祉保健部健康増進課(市平良保健センター=電話73・4572)
4地区に44人
市長の委嘱を受けて活動する責任あるボランティア。2年ごとの更新で10年以上活動する母推さんもいる。4地区に44人おり、平良地区(19人)、下地・上野地区(11人)、城辺地区(7人)、伊良部地区(7人)。定例会は地区別に年9回。母子事業協力という形で毎週行われる乳幼児健診の当番の確認や自主的な活動に向けての話し合いが行われる。年3回は合同の定例会も行われ、密な情報交換が交わされている。
こんにちは赤ちゃん事業
2007年から行われている同事業では、市内全ての新生児(ゼロ歳児~生後4カ月)のいる全家庭を訪問し、子育ての助言や両親の健康相談を行う。専門的な知識を要する場合は保健師や助産師に連絡して母親をサポートしてもらう。予防接種の日程やファミリーサポートセンターの利用方法なども紹介。
乳幼児健診計測
4カ月、10カ月、1歳半、3歳の健診で、身長、体重などの計測を行う。平良地区の上里栄子さんは「年齢によって、いろいろと特徴があり1歳半はなかなか言うことを聞かず泣くので体力勝負、3歳になると恥ずかしがって服を脱がない」と笑う。「赤ちゃん広場事業」(3カ月ごろの母子対象教室)の際も身体計測の手伝いをしながら育児中の母親たちと交流したりする。
各地区の活動
平良地区は、寸劇「がんばれハブラシハーマン」を保育園や小学校などで行い、歯みがきの大切さを紹介する。この他、大型紙芝居では、命の大切さと男女の性差を伝える「大切なあなたへ」、好き嫌いをせずご飯を食べることの大切さを伝える「みんなのうんちはどんなうんち」、予防接種の必要性を伝える「みんなバリアもっている」など親子で見る内容もあり、利用希望団体は1カ月前に依頼文書で申し込めば母推さんが出前授業を行ってくれる。
城辺地区では、妊娠中の母親の体型と重さを現物に近いものにした「妊婦体験ジャケット」や布絵本などもあり、貸し出しもできる。伊良部地区では、布絵本で「どうぶつのおやこ」や「どんぐりころころ」「すうじのうた」があり、ボタンやファスナーなどの練習ができる布絵本も。飲料砂糖含量のタペストリーや「がんばれはぶらしマン」の紙芝居などもあり、子どもたちに視覚で楽しむ健康の話などを行っている。
下地・上野地区では、大型紙芝居の「よふかしおにと はやねちゃん」や「おいしく食べようあさごはん」などで健康づくり啓発に力を入れる。
その他の活動
6月の虫歯予防デーや「ちゃーがんずぅおきなわ応援団まつり」、思春期フェスティバル、海外の母子保健事業研修生との交流、小児救急講演会など。自主活動として、3歳児健診のごほうびメダルづくりがあり、平良保健センターの講座室で手作り。アンパンマンのメダルは子どもたちに大人気。