伊良部大橋、2年後に開通
4月に中央部架設/総事業費380億円、執行率89・6%(340億円)
宮古本島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋の中央径間部(中央鋼橋)が今年4月、主航路部に架設され、再び工事が本格化する。県道平良下地島空港線(総延長6500㍍)となる大橋は2015年1月に完成、2月に開通する予定。本橋部・海中道路2本・取付橋梁2本を含めた海上区間の延長4310㍍と両島陸上部の道路などを含めた総事業費は380億円。
12年12月末現在、大橋の全長3540㍍に対し2185㍍が連結完了し、進ちょく率は61%。3540㍍は語呂合わせで「サンゴの島」と称する。12年度末、総事業費380億円の執行率は89・6%(340億円)。
鋼橋は、3つの3径間鋼床版箱桁橋から成り、昨年の4月が伊良部島側、5月が宮古島側にそれぞれ架設された。その後中央鋼橋架設を予定していたが、台風の影響や海上のしけなどの要因で13年に延期された。延期に伴い、大橋開通は10カ月遅れの15年となった。
中央鋼橋は平良港下崎埠頭に保管され、長さ140㍍、幅16・1㍍、重さ約1600㌧。本土から高さ140㍍のクレーンを装備した大型クレーン船が来航し、中央鋼橋をつり上げて架設作業に着手する。クレーンの最大つり上げ重量は4000㌧。
3つの鋼橋が溶接で連結された後、現在伊良部島側にある鉄鋼製の架設桁(ガーダー)が本格的に稼働する。
架設桁は、大橋上部のコンクリート製セグメントを接合する際に使用する移動装置。長さ160㍍、幅5㍍の立体構造で重さ670㌧。平良久貝の製作ヤードにあるセグメントは伊良部島側へ運ばれ、架設桁を使って順次連結される。
伊良部大橋 伊良部島と宮古本島を結ぶ離島架橋。橋梁と海中道路を併用した構造。総延長4310㍍。このうち本橋部(3540㍍)が宮古本島側に整備し、海中道路2本(計600㍍)と取付橋梁2本(計170㍍)は伊良部島側に整備。大橋の幅は8・5㍍あり、3㍍車道が2車線、1・25㍍の路肩が左右に整備される。