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【特集】新年号
2013年1月1日(火)8:53

新規就農 輝け農業青年

 宮古農業では、新規就農者の増加傾向が明るい材料となっている。新規就農者の数は2007年26人、08年37人、09年41人、10年31人、11年76人と着実に増加。県宮古農林水産振興センター農業改良普及課が実施する新規就農サポート講座などの効果が出ている。宮平さんは、高校生のころに「将来は農業をやる」と決意し、その夢を実現。金城さん、石垣さん、川平さんは家業を継いだ。現場で頑張る農業青年に「農業の魅力」や「経営目標」などについて聞いた。

母牛24頭、父と共同経営/肉用牛飼育
石垣知厚さん(32歳)/城辺


子牛とスキンシップする石垣さん

子牛とスキンシップする石垣さん

 3年前に本土から帰り、父精一さんと肉用牛の共同経営を始めた。母牛は24頭。将来は30頭に増やしたいと、意欲を見せる。人工授精士の資格があり、農家の依頼を受けて島中を駆け巡っている。

 精一さんは「65歳になったら経営を譲る」と2年後の引退を宣言。後継者が育ち、喜んでいるという。

 子牛は、石垣さんがなでると、体と顔をす摺り寄せうれしそうだ。「牛は飼い主を分かる。とてもかわいい」と表情をほころばせる。

 去勢の1日当たり増体量は1・1㌔と、畜産関係機関が目標に示す1㌔より0・1㌔(10%)多い。購買者は競りの際、増体量と系統に目を付けて、この二つの要素の優れている牛は高値で競り落としているという。9月の競りで、発育の良い石垣さんの去勢子牛は、平均を上回る万5000円で売れた。

 飼育管理では、特に下痢と肺炎予防を心掛けている。肺炎はワクチンを接種して予防。下痢は石灰をまいて防ぐなど、予防に手間と費用を惜しまない。「牛は病気を予防し、餌を十分に与えたら大きく育つ。病気はかかった時の損害が、予防にかける費用より大きい」と話す。

 「農業は自由な時間を取れるのが、時間に縛られるサラリーマンと違う。サラリーマンは、頑張っても給料はそんなに変わらないが、農業は頑張れば見返りがくる」と農業の魅力を話す。

 宮古の畜産に関しては、毎月の競り上場子牛頭数が、減る傾向にあると指摘。上場頭数の減少は、購買者の減少に結び付き競り価格に影響すると懸念し、関係機関に対策を要望する。

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