【特集】新年号
2013年1月1日(火)8:59
夢は世界展!広がる宮古上布の可能性
琉球王朝の御絵図柄復元に賭ける
宮古上布の世界は今や地球規模を目指してきた。昨年は、宮古上布保持団体の新里玲子代表が第32回伝統文化ポーラ賞に輝き、さらに、障がい者の社会的自立支援で贈られる沖縄コロニー賞に下地ヒロ子さんが輝くなど伝統の織りと染めの世界に大きな光明をもたらした。
文化庁事業で現在進行中の「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」(琉球王朝時代の御絵図柄復元など)は終盤を迎えた。2010年2月からスタートした同事業は、宮古の織物文化研究協議会=宮古上布保持団体(新里玲子代表)・宮古苧麻績み保存会(下地正子代表)・宮古織物研究会(下地和宏代表)によって進められ、3団体が宮古上布をはじめ、苧麻など天然繊維による織物の調査、研究、情報発信、普及啓発、技術研さんなどに取り組んでいる。
今年は最終年度にあたり、2月2・3日には「宮古の織物文化-未来へ向けて」をテーマにシンポジウムが市中央公民館で開催される。保持団体による6人のベテラン織り手(新里玲子・池間ヨシ子・豊見山カツ子・砂川美恵子・仲宗根みちこ・上原則子)によって「図柄の復元」「糸の選択」「染め」「織り」の工程を実践。琉球王朝時代の華やかな御絵図柄が再現され、2月の展示会には6人の作品が一堂に見られる。