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行雲流水
2013年4月22日(月)22:48

「29回トライアスロン」(行雲流水)

 島一円は大きな舞台となった。4月21日、第29回全日本トライアスロン宮古島大会は「海・風・太陽(てぃだ)熱い想い 君を待つ」をテーマに盛会裡に開催され、感動のうちにその幕を閉じた


▼例年、最初のスイム3㌔は、白い砂と海の青さのコントラストが美しい与那覇前浜で行われる(今回は天候の都合でランに代えた)。続いて島を1周半(155㌔)走るバイクは、沿道が花々で飾られ、整備されたコースで行われた。最後のラン(42・195㌔)では、ボランティアや観衆の声援に支えられ、後押しされて、選手は最後の力を振り絞って力走した

▼この大会は、島民が結束して島の活性化を図ることの一環として始まった。第1回大会が、NHK総合テレビで長時間実況放送されたこともあって、トライアスロンブームのきっかけにもなった

▼1985年、第1回大会のときの出場選手数は241人であったが、今回は海外16カ国、国内全都道府県から1471人が出場した

▼この過酷なレースに人はあえて挑戦する。そこには、それぞれに期すべき思いが秘められている。挑戦することが好きだ。自己の心身の力を確認したい。病気全快の証拠と家族への感謝のしるし。ある出会いの思い出に。宮古で暮らすことになった記念に。職場の仲間と共にある喜びの延長だ。高知県の「光の村養護学校」の生徒が完走したときに言った「これで僕は障害をのりこえた」。彼は就職、自立を果たした

▼人生はドラマ。挑戦する者に栄光あれ。

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