行雲流水
2013年5月27日(月)22:30
「関東南秀同窓会」(行雲流水)
関東南秀同窓会は2005年、創立50周年記念誌『絆』を発行している。発行時の赤崎多喜夫会長は、「発刊のことば」で述べている。「関東南秀同窓会50年の足跡は、先輩、後輩、同期などと同窓の絆を深める機会を提供するとともに、返らない青春を懐かしみ、母校への思慕と『南秀魂』を磨き合い誇りとする交流の場になってきた」
▼戦中・戦後このかた、時代は激動の中にあった。過酷な戦争があり、食糧難の時代があった。度重なる台風災害もあった。アメリカ統治下の時代には本土への渡航にはパスポートを要した。本土における沖縄に対する認知度も低かった
▼そうした中で本土へ渡った同窓たちは、高い志を掲げて、幾多の苦労を乗り越え、自己の人生を築いてきた。そして、今は功成り名を遂げた皆さんにとっても、青春時代の思い出や故郷への思いは、心に深く刻まれた人生の宝物のようである
▼こんなことがつづられている。「先生から頂いたペンの香りが思い出される」。「家が貧しくて、高校の授業料が払えなかった」。「今があるのは友達のおかげ」。「先生に励まされて奮起した」。「個性豊かな恩師たちが懐かしい」。「日本語が上手だね」と言われた。「一番好きだったポー崎が心に生きている」
▼同会は会員相互の親睦を深めるとともに、育英資金の造成や、派遣されるサッカーへの支援など母校の発展に寄与してきた
▼母校の校庭に「関東南秀同窓会創立50周年記念之碑」が建立されていて、伝統の重みで後輩たちの夢を育んでいる。(空)