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行雲流水
2013年6月4日(火)23:07

「郷友会」(行雲流水)

 「ふるさとは遠きにありて思うもの、そして悲しくうたうもの」と詩人は詠ったものである。時は移り、交通機関の発達や情報伝達の便利さで故郷は心理的により近いものになった。また、都会に住むと生活感覚も変化する。それでも、人々の中に望郷心は脈々と流れ続けている


▼東京多良間郷友会は、この7月、赤羽会館で、「多良間まつり」を催す。今回はなんと第80回を迎える。多良間獅子舞があり、民謡ショーや踊りを楽しむ

▼関東宮古郷友連合会主催の「宮古ふるさとまつり」も上野の水上音楽堂で毎年催されるが、今年は第40回を迎える。併せて、「なりやまあやぐ国際コンクール」も行われる。関東伊良部郷友会の運動会も横浜で行われた

▼故郷への思いのあふれた宮古方言メールマガジン「くまから・かまから」にはエッセーのほか、方言講座や民謡解説等が掲載されている。主宰の松谷初美さんは書いている。「宮古の自然や人とのつながりがこんなにも心を満たしてくれるものであることに、大人になって気づいた」

▼同人たちは『宮古古諺音義』の著者新里博氏を講師に宮古方言研究会で学んでいる。南秀混声合唱団は武蔵野音楽大学の平良栄一教授や同大学院の照屋篤紀さんの指導でコーラスを楽しんでいる。多良間三線友の会では素人の若者たちが、ベテランの指導を受けて、共に郷土の曲を弾いている。いずれも先輩・後輩のつながりがいい

▼宮古が全国に広がっている。その舞台の上で、伝統文化を踏まえつつ、それぞれが飛躍していく。(空)

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