第5回「ライトダウン」運動/慰霊の日
共に考えよう、命の尊さと自然環境について
6月は環境月間。併せて23日の「慰霊の日」が重なり、宮古島市では5月中旬から、エコキャンドル作りを「慰霊の日」ライトダウン運動につなげようと放課後子ども教室を対象に企画した。今年は5回目となり、担当課の生活福祉課と、各校の放課後子ども教室の役員、子どもたちを中心に取り組まれた。21日の宮原小学校を皮切りに平一小・東小・久松小・佐良浜小・来間小・西辺小・北小の8校で実施された。
全国で20番目に環境モデル都市に選定された宮古島市は、同運動を啓もう促進につなげ、加えて近年希薄になる命の尊厳を共に考えることで相互扶助の精神を見つめ直す良い機会にしたいと2009年から同運動をスタートさせた。
慰霊の日の夜間にライトダウンし、キャンドルの光で過ごすことにより戦没者に哀悼の意を表しながら、加えてエコアイランドを目指す観点から毎年、市民に広く協力を呼び掛けている。
平一小学校の放課後子ども教室(前里芳人会長)は、5月24日、家庭科室で生活福祉課の担当職員が準備した材料をもとにキャンドル作りを行った。同課の職員が趣旨を説明した後、前里会長が「これから皆さんが使う瓶は、市のクリーンセンターに収集された物で、センターの皆さんがきれいに洗ってくださいました。感謝を込めて使ってください」と話し、刃物や火を使うので慎重に作業を進めてほしいと付け加えた。
子どもたちは、クレヨンやろうそくをはさみで細かく削り廃油と共に火にかけ、溶けた段階で凝固剤を入れて固めた。容器に入れて形を整え、芯となるたこ糸を中央に入れて完成させていた。容器は、クリーンセンターにもらった空き瓶や、サザエの殻を使い、リサイクルに努めた。3年生の与那嶺里知さんは「自分の部屋の机の上に置くつもり」と話し、2年生の松川翔くんは、サザエのろうそくを作り「家族みんなで使いたい」と話していた。
6月4日、クリーンセンターを訪ねた前里会長と立津兄弟の槙斗君(5年)、光稀君(3年)、史音君(1年)の3人は、みんなで作ったキャンドルを、センターの職員たちにプレゼントした。みんなを代表して槙斗君が「キャンドルの瓶をきれいに洗っていただいてありがとうございました」とお礼を述べた。職員たちは、色とりどりのキャンドルを手に思いがけない子どもたちからの贈り物を喜んだ。
〈ライトダウンの進め方〉
8カ所の放課後子ども教室で作成したエコキャンドルを市内の中心街(西里通り会・市場通り会・下里通り会・中央通り会)に配り、家庭も含めてライトダウンの協力依頼。ポスター、広報誌、マスコミなどを通し周知を図る。
ライトダウンの時間帯は、昼の正午からと、夜の8時から。時間に関しては自主判断に任せる。