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行雲流水
2013年9月12日(木)9:00

「天然ガス開発」(行雲流水)

 9月も中旬。行事の多い月だが、地域の運動会や敬老会、伝統行事などはこれからが本番だ。多彩な行事にかまけて、つい忘れてしまっている案件も多々あるのでは

▼9月初旬に報じられた「天然ガスの試掘開始」と「下地島空港検討会議の発足」。いずれも県の事業だが、宮古の将来像にかかわる重要案件だ。関心をもって動静を見守りたい

▼地下資源の開発・利用には、多額の資金と綿密な検証作業が必要だ。水溶性天然ガスの場合、ガス田の存在を確認するだけでは事業化はムリ。連続してくみ上げても、水圧やガス水比(地下水1立方㍍中のガス含有量)が低下しないことが必要だ

▼次いで、利活用するための課題が浮上する。用途と規模は料金次第だ。料金は、パイプライン敷設費を誰(国・県・市、事業者、利用者)がどの程度負担するかで決まる。地元としては、使う側の採算限界点を業種ごとに把握して国・県に対し予算化を要求する準備が必要だ

▼一方、下地島空港利活用検討会議は、従来の5案について実現可能性を検証するほか、下地島、宮古島両空港のいずれかに空港機能を集約することも検討する。空港移転が俎上に上る。年内に検討会議の結論を出し、来年3月までに報告書を公表する予定だ

▼市は早急に、具体的な想定案の検討に着手すべきだ。混乱を未然に防止し、スピーディーな事業展開を図るためには、後手にまわらないことが肝要だ。事前に問題点を整理し、対処案を県に提示する準備が必要だ。(柳)

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