行雲流水
2013年11月16日(土)9:00
「年俸・初任給」(行雲流水)
プロ野球の巨人からドラフト5位指名を受けた北山高3年の平良拳太郎投手の契約金が3500万円、年俸は540万円(金額はいずれも推定)との報道を見た。宮古に多い「平良」という姓に親近感を覚え、プロでの活躍を期待すると同時に18歳でこれだけもらって良いのか、と余計な詮索にかられてしまった
▼日本のプロスポーツ界では野球選手の年俸が高額なことはよく知られており、今や1億円超も珍しくない。これがメジャーリーガーともなると桁違いになり、一生の内に果たして使い切れるのかと、どうでもいいような心配をしてしまう
▼同じ日の新聞で、県内の大卒の初任給が16万9000円、高卒は13万2000円となり、全国最下位だったことが報じられていた。全国と比べて2万4000円~2万9000円の開きがあるという。宮古島における初任給の実情はまとまっていないようで比較できないが、全国とはさらに広がっているだろうなと暗たんとした気分になった
▼沖縄の企業は体力が弱いなどさまざまな要因はあろうが、日本のプロ野球選手と同様、若い有能な人材がどんどん流出していかないか不安になる
▼沖縄は全国と比べて上位、または下位となるのが顕著だ。例えば小中学生の学力、一人当たりの県民所得、完全失業率などなど…。ワーストだけを取り上げて一県民として自虐的になってしまったが、こうなれば来春の高校野球選抜大会では沖尚と美里工業との県勢同士の決勝戦の実現で留飲を下げたい。(地)