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行雲流水
2013年12月3日(火)8:55

「普天間基地問題」(行雲流水)

 連合国は第2次世界大戦の処理方針として「領土不拡大の原則」を宣言していた。従って日本が、サンフランシスコ条約第3条が無効になる国際連合に加盟した時点において、速やかに沖縄の祖国復帰を実現すべきであった

▼ケネディー元米大統領は1962年、声明で述べている。「私は琉球諸島が日本の一部であることを認め、日本国の完全な主権の下へ復帰することを待望している」。しかし、その後の米政権と、日本政府の対米従属姿勢が復帰を遅らせることになった

▼また、米軍の土地取り上げは「ハーグ陸戦法規」に違反すると、71年当時、佐藤栄作首相も国会で答弁している。戦争遂行時はともかく、戦争終結後は相手国の軍用地接収やそこでの基地建設は国際法に違反するものである。ところが、米軍は「銃とブルドーザー」で抵抗する住民を排除、土地を取り上げ、基地を拡大強化していった

▼沖縄の戦後史に照らしてみても「世界一危険な基地」と言われる普天間米軍基地の無条件閉鎖・撤去を求める県民の要求は当然のことである。しかし、事もあろうに、自然を荒廃させ、生活環境を半永久的に破壊する新基地建設を日米政府は強行する構えである

▼新聞に掲載された石破幹事長のどう喝に屈して辺野古容認に転じた県選出国会議員の無残な姿に県民の大多数は衝撃を受け、怒りと無力感にさいなまれている。また、政党の公約違反は民主政治の根幹を揺るがす汚点でもある

▼今後の展開に、県民のアイデンティティー(自己同一性、個性)が試されている。(空)

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