行雲流水
2013年12月17日(火)8:55
「この一年」(行雲流水)
この一年を振り返って、世の中の気になる動きを拾ってみた
▼社会の弱肉強食によるゆがみを是正して、経済的再配分による「最大多数の最大幸福」を図ることが政府に課された要諦である。そのためには、累進課税と雇用の安定が不可欠である。しかし、低所得者に重くのしかかる逆累進性の消費税率の引き上げと非正規雇用者の増加で、市民の生活は厳しくなる一方である
▼冷戦終結後、唯一の超軍事大国になったアメリカに対して、ある国が戦争を仕掛けることは考えられない。しかし、政府の世界戦略と、そのために肥大した軍需産業は社会の仕組みの中に組み込まれていて容易にコントロールできないと言われる。沖縄の基地は守るための基地ではなくアメリカの世界戦略と軍需産業のための基地であると言われるゆえんである
▼各国の経済は持ちつ持たれつの協力関係にある。何よりも国民の生活を守り向上させるために、どの国も四苦八苦している。だが、各国は恐怖の均衡を図るために軍拡の悪循環に陥っていて富を浪費している。今こそ軍縮が世界人民の願いである。しかし、残念ながらそのイニシアチブをとる国がない
▼恐怖で支配する北朝鮮のような専制政治は怖い。ナチスドイツのヒトラーが選挙で政権をとったことも忘れてはならない。民主政治を守るために、国民の意思が正しく反映される選挙制度が不可欠である。死票が累々と積み重ねられる現行制度は改定すべきである
▼過去最多得票で東京都知事を選ぶような選挙民は猛省を要する。(空)