新年を迎えて
2014年の新春を迎えるにあたり読者の皆様のご健康を寿ぎ、昨年にも増して豊かな年でありますよう祈念し、ご挨拶を申し上げます。
安倍政権が誕生して早一年。「アベノミクス」への期待がふくらみ、株価の上昇を始めとする国内経済の先行きに明るい展望が見えてきました。一方で環太平洋連携協定(TPP)の問題など市民の暮らしに直結する不安材料も解決を見ないまま越年しました。特に第一次産業に携わるサトウキビ農家や畜産農家にとってはその成り行きが大きな関心事となることでしょう。
また、外交問題も対中国、対韓国を中心に深刻さを増してきました。特に「尖閣問題」は周辺海域に操業に繰り出す宮古の漁船も多く安全操業の確保が求められます。
普天間飛行場の辺野古移設に向けて沖縄防衛局から提出のあった公有水面埋立については、暮れも押し迫った昨年12月27日、仲井真弘多知事は「現段階で取り得ると考えられる環境保全措置等が講じられており、基準に適合していると判断」し、承認したことによって一応の区切りをつけた形ですが、全面的な解決にいたるまでには1月に行われる名護市長選など乗り越えなければならない関門があり、その行方が注目されるところです。
さて、宮古圏域に目を向けると昨年宮古島市においては1月に下地敏彦市長が無投票で再選を果たし、2期目の市政運営がスタートしました。10月には市議会議員選挙が行われ、26人の新議員が誕生しました。新人議員も初議会から活発な論戦を展開し、これからの活躍に期待を抱かせました。多良間村においては6月に村長選が行われ、伊良皆光夫氏が初当選しました。村制施行百周年を迎え、さらなる村のかじ取り役としてその手腕と活躍が期待されます。
伊良部大橋の開通も来年1月の予定です。一括交付金を活用した諸事業が芽出しし、今後はソフト、ハード両面の取り組みに拍車がかかりそうです。宮古島市が新しい年を迎え活気に溢れ、「エコの島宮古」と全国に誇れることを期待しています。
本社は、昨年2月に高度な性能を備えた新輪転機を導入してカラー面を増やし紙面の充実に努めてまいりました。日本新聞協会の会員として新聞倫理綱領に則り、かつ本社の編集綱領に基づいて正確かつ公正な記事、論評はもとより地元紙ならではの企画などを提供し、歴史の記録者としての自覚を堅持した紙面作りに邁進する決意です。
今年も皆様が健康に恵まれ、宮古圏域が益々発展することを祈念するとともに本紙をご愛読なされ、ご指導を賜りますようお願い申し上げて新春のご挨拶とします。
2014年 元旦
宮古毎日新聞社
代表取締役社長 平良 覚