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【特集】新年号
2014年1月1日(水)8:47

下地島空港活用を模索

宮古一元化案も浮上/県主導で多角的検討進む


利活用方法の検討が進む下地島空港

利活用方法の検討が進む下地島空港

 下地島空港の利活用をめぐり、県が設置した宮古圏域空港の利活用に関する検討会議で多角的な検討が進められている。同空港は主にパイロット実機訓練の使用料で運営されているが、航空各社による訓練は減少の一途をたどっている。県は年明け以降も協議を重ねて下地島空港の可能性を追求する。宮古空港と一元化する案も浮上しており、協議の内容が注目される。


 下地島空港は1979年に開港。国内唯一の民間ジェット機のパイロット訓練空港として活用されてきた。80年には当時の南西航空の定期便(YS-11型機)が就航したが、利用客の減少に伴って94年から運休し、現在に至っている。

 主要のパイロット訓練回数は92年度をピークに2001年度まで減少。その後再び増加したが、10年度以降は日本航空の訓練中断なで大幅に減少している。シミュレーター施設・訓練の高度化が背景にあるとみられる。

 県は昨年から関係企業・団体に航空機の実機訓練を要請しているが、めどは立っていない。

 県はこの間、二つの協議機関を立ち上げて検討を重ねてきた。利活用に関する協議会・幹事会では、実現の可能性が高い利活用案として、①航空会社の訓練②研究機関や航空機メーカーの試験飛行③小型人口衛星発射ロケット搭載航空機の離着陸拠点④商業宇宙港⑤富裕層のプライベートジェットの離着陸拠点-の5案に絞り込んだ。

 現在、この案を基に「宮古圏域空港の利活用に関する検討会議」が協議。実現性の有無を含めて多角的な検討を進めている。

 これまで同様、航空各社による実機訓練が最も実現性の高い利活用案とみられるが、訓練の実施は民間航空各社の判断に委ねられている。今後は各社が県の要請に応えられるかどうかが焦点になりそうだ。

 宮古圏域の空港を一元化する案も可能性を残す。県は昨年12月の県議会で「伊良部大橋供用後に下地島空港と宮古空港の2空港を維持することが困難な場合、1空港への集約も視野に検討を行っていく必要がある」との認識を示している。

 県内最長3000㍍級の滑走路を有する下地島空港の利活用をどうするのか。県および関係機関・団体の協議が注目される。

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