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【特集】新年号
2014年1月1日(水)9:00

陸上の大器、全国へ/飛躍の年

100㍍12秒台へ自信/仲間 優翔(東小5年)


12秒台が期待される仲間優翔の走り=市陸上競技場

12秒台が期待される仲間優翔の走り=市陸上競技場

 昨シーズン、小学5年男子100㍍で初めて全国の舞台に立った。13秒55の自己最速をマークしながらも結果は準決勝敗退。悔いが残った。「今年は12秒5を切って全国大会で決勝に進みたい」と意気込む。

 トップスピードに入ったときの走力は群を抜く。大きな腕振りと、スピードを生かす強い脚力が持ち味だ。

 昨年6月の沖縄大会は14秒32で優勝。その後、県代表として出場した8月の全国大会では13秒55まで記録を伸ばして才能を開花させた。

 指導に当たっている市陸上競技協会副会長の砂川廣行さんは「のびしろは大きい」と話す。「まだまだ荒削りだが、12秒3~4で走る能力はある」と仲間の豊かな才能に惚れ込む。

 ただ、全国の舞台で上位に入るためには最低12秒前半の記録が必要だ。そのために砂川さんは「リラックスすること」を挙げる。「両肩に力が入っているので動きが硬い。力を抜いて走れば、さらにスピードは出る」と見る。

 さらに着地から蹴り出しまでの細かい技術指導も磨きをかけたいという。「まずい着地は自分のスピードにブレーキをかける」と指摘し、効率的な走法の追求が欠かせないと話した。

 課題は練習時間の確保。仲間は陸上のほかにサッカーも大好きだ。どちらが好きかと聞かれると、少し戸惑いながら「サッカー」と答える。だけど陸上も捨て切れない。「人より速く走るのは気持ちいいから」と理由を話した。

 だから新しい年はどっちも続けるつもりだ。その中で陸上の練習時間を増やして全国を狙う。

 昨年の全国大会を振り返り、「自分の力を出し切ることができたのは良かったけど、決勝に残れなかったのがすごく残念」と話す。その分、小学校最後の年に懸ける思いも強い。「6年生になったら12秒台で走って全国大会で決勝に進む」という目標の達成を目指す。

圧巻の2㍍ジャンパー/上原 晋之助(20、上野出身)
宮古新で沖縄一/僕は、まだまだ跳べる


昨季宮古記録を更新した上原晋之助の跳躍=市陸上競技場

昨季宮古記録を更新した上原晋之助の跳躍=市陸上競技場

 昨年11月、浦添市陸上競技場。県民体育大会陸上競技男子走高跳で、宮古島市の上原晋之助はあっさりと2㍍5のバーを跳び越えて見せた。優勝とともに宮古新記録を樹立。上原は「自信はあった。今年は最低でも2㍍7を跳びたい」と意欲を示した。

 上野出身の上原の身長は173㌢。ハイジャンパーとしては決して大きくはないその身体で2㍍の高さを事もなげに跳び越える。

 力強く踏み出す助走で独自のリズムを生み出し、跳躍の瞬間にため込んだパワーを一気に開放して宙に舞う。バーを越える空中姿勢は圧巻で、重力を感じさせない長い滞空時間は上原の高い技術を表す。誰もが息をのむ瞬間だ。

 県民大会前の練習から手応えを感じていた。それほど調子が良かった。周囲の友人には「記録を絶対に更新できるから見に来い」とまで豪語したほどだ。

 有言実行。上原は2㍍1を2回目の試技でクリアすると、宮古記録の2㍍4を1㌢上回る2㍍5にバーを上げ、この高さも一発で跳んで会場を沸かせた。

 「(宮古記録を)狙える体調だったし、事前の調整もうまくいった。周囲にも記録を狙えると言ってきたので更新することができて良かった」と笑った。

 今年は国体出場に照準を絞って取り組む。そのためには標準記録の2㍍7を跳ぶ必要がある。自己最高より2㌢高いが、上原は自信たっぷりに言う。「僕はまだまだ跳べる。2㍍5を跳んで宮古記録を更新することはできたけど、満足できるレベルじゃない」と向上心は尽きない。

 技術以上に精神面の強さを磨きたいという。上原はいつも楽しむことに主眼を置く。「楽しまないと負けだから」というスタンスで陸上競技と向き合っているという。「モチベーションを維持しながら楽しむことが大切」と話した。

 2014年の目標達成に向けて余念はない。「できるだけ時間をつくって練習を積む。何としても2㍍7を越える」。そう話す表情に自信をみなぎらせた。

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