行雲流水
2014年2月6日(木)8:55
「定住リゾート構想」(行雲流水)
新春早々、注目すべき話題が二つ飛び込んできた。宮古空港にCIQ(税関・出入管理・検疫)施設を整備する見通しがついたこと。もう一つはユニマットが1万人定住リゾート構想を推進していることだ
▼CIQ施設は外国との玄関口。宮古島の〝開国〟に必要なインフラだ。2016年3月供用開始予定だという。地元としては、英語、韓国語、中国語による受け入れ態勢整備を急ぐ必要がある
▼案内板設置は、宮古島市が国・県・市・民間の責任区分を整理し、早めに国・県に事業化を要求することからスタートしたい。従業員語学研修は、商工会議所が主催すればいい。その際、業態に応じて参加しやすくするため、朝、昼、晩の3部構成で希望を募集するなどの工夫が必要だ
▼一方、ユニマットグループは既存の施設を分譲・賃貸住宅に改修、退職期に入った団塊世代を受け入れるという。昨年、全国紙に広告掲載したところ、1日300件を超える問い合わせがあり、視察・体験宿泊も相次いでいるとのこと
▼構想の内容は、住居・食事・娯楽・健康など定年後の生活を総合的にサポートすることが特徴だという。一歩進めて、地元との技術交流を斡旋する仕組みがつくれないものか。農業をしたい移住組には地元の経験則を伝授。地元事業者には退職者の持っている優れた技術を伝授する仕組みづくりだ
▼退職組にとっても、地域社会に貢献できることは生きがいに通じるはずだ。また、人々の往来と交流が盛んだった地域で文化は発達したという歴史の教訓もある。