行雲流水
2014年4月3日(木)8:55
「4月」(行雲流水)
新年度が始まった。児童生徒は入学・進級をむかえ、大人社会では人事異動がある。4月は、心身ともにリフレッシュする節目の月だ。植物が季節に感応して芽吹くように、人間にもバイオリズムがあるという。生命の活動-身体・感情・知性のはたらきのリズムだ
▼水は、よどむと腐敗する。職場環境や仕事の仕方にも変化がなければ沈滞が生じ、活気を失う。「業績が安定しているときが一番あぶない」といわれるゆえんだ。安定は沈滞へ、沈滞は衰退へと続くからだ
▼人間の一生に幼児期、青年期、成人期、老年期があるように、会社にもライフサイクルがある。創業期、成長期、安定期、衰退期と栄枯盛衰の道をたどる。寿命の長い会社は、鮮度(成長期)を維持するための仕組みを次々と編み出す
▼商品にもライフサイクルがある。例えば、自動車メーカーでは一つの車種の売り上げが好調なときに新車種を開発して世に送り出す。売り上げが安定している車種は早晩衰退期がくるからである。消費者のニーズは年々変わっていく
▼変化への適応過程にこそ「成長」の芽がある。役所やJA・商工会議所などの指導機関にあってもマンネリを打破して新機軸を打ち出してほしい。新たな事業、仕事の新たな仕方などに前向きに取り組んでいくことを期待したい
▼4月のキーワードは「新たな挑戦」だ。新年度のスタートラインに立って、年度末の仕上がりの絵姿を明確に描き、創意に満ちた段取りを工夫していきたいものだ。「ブレーンストーミング」で衆知を集める方法もある。