行雲流水
2014年5月1日(木)8:55
「エコと観光」(行雲流水)
宮古島市は、「エコ」のブランド化を推進するという。環境・エネルギー問題に取り組んでいる活動そのものが地域資源になるとの考えだ。特に、エコと観光を結びつけた視点を評価したい
▼沖縄の観光は、昭和30年代の「慰霊の旅」が始まり。年間20万人台が復帰前の水準だった。海洋博後は「青い海・青い空」が主流に。昨年度は658万人の観光客を引き寄せるまでになった。そして今後は「MICE(マイス)」だと言われている
▼MICEとは、ビジネスイベントの総称。企業や団体などの会議・研修・報奨旅行などだ。先日の本紙報道にあった「ピデンス・ピローサ視察、ミック・ツアー」などがMICEの一例だ
▼宮古島からのアプローチ手法としては、受け入れプランを企画するJTB沖縄や沖縄観光コンベンションビューローなどへの売り込み・連携強化がカギになるであろう。先進地視察研修あるいは会議後の副次的見学コースとして〝エコアイランド宮古島〟を織り込むプランは魅力的だ。地元の取り組み次第で、目玉になる可能性を秘めている
▼宮古島では世界初の地下ダムを手始めに、さまざまな先端技術の実証試験が行われてきた。電気とアルコール80%混合燃料の車が走りまわる光景が出現する可能性もある。沖電が太陽光発電の新規接続を保留している問題も、前向きに取り組めば発電機の新たな運転技術の開発につながるはずだ
▼児童生徒をはじめ市民一人一人が科学の知識になじみ、好奇心旺盛な観光客に応接している光景が身近にみられるかも。