旅の思い出/久貝 陽子
私見公論96
24年ぶりに第二の故郷東京新宿に行きました。すっかり都会の暮らしを忘れ、のんびりした生活をしていますので、時の流れのはやさを感じ、足早々(パシャパシャ)と動き回りました。
以前は羽田から山手線に接続できるのは、モノレールしかなかったと思いますが、京浜急行も接続できるようになっていました。
今年は、無性に垂れ桜、染井吉野が見たいと思っていたところ、突然の用事ができ、上京。羽田空港に降り立ち、トイレに行きたくなったので、出口近くのトイレで用を足して出ました。
山手線に乗り換えるため「お金を…」と思ったとたん、現金の入ったバッグを忘れていることに気づきました。魂がピンギルとはこのことだと思います。近くの警備の方に事情を話し、手配してもらいました。血の気が引いて、どうしよう、10円もない! 携帯も電源は切ったまま。空港中をかけずり回りました。どこをどう回ったか覚えていませんが、30分程して放送で呼ばれ、手元にバッグが戻りました。体中の血の巡りが正常になるのを感じました。日本のセキュリティーのすばらしさに感動しました。そしてもしかしたらトイレの神様が、公共のトイレ掃除をしているので褒美として手許に戻してくれたのかな?
ほっとして、何事もなかったかのように用事を終え、せっかくお金も戻ったことだし、人の良い主人に農作業を預け、桜見物でもしようかと新宿駅近くの高級な宿を取りました。
翌日、東口スタジオアルタ前ではとバスの乗車切符を買い、発車まで少し時間があったので、近くをぶらりと散歩しました。
若い頃、新宿三越(今は店名が変わっている)で働いたこともあったので、こんな事あんな事あったねと、青春時代を懐かしくひとときを楽しみました。
いよいよはとバスに乗車。「わあきれいね! ステキね!」の連発で、桜見物やらテレビで見るような都会の風景やらを、じかに目で見て楽しんできました。歴史のある都会の庭園は手入れも行き届き、見る人の心を和ませ、感動の旅でした。
そして島に戻り、農作業に精を出し、日常の生活に戻っておりますが、ゴールデンウイーク中に、ちょっとは息抜きしようと、ドライブに出かけました。
海の青さ、磯の香りに感動! そして近頃は、各家の庭先も花が増え、道路にも花が増えています。台風でいじめられてなかなか思うように育たなかった木々もありましたが、市民の意識も向上しつつあり、島をきれいにしようと思う人が増えているように思えます。「周囲のゴミ拾い」その輪が広がっていくといいですね。掃除をすると、不思議と心がさわやかになり、元気が出てきます。そして、次々あっちもこっちもと、目が手が動くのが不思議です。「んなまからどう、我(ば)んたが宮古島」です。
そこで提案です。全員で一度ゴミ拾い大会を試みてはどうでしょうか。対象は、子どもから老人まで。そしたら、不法投棄とかポイ捨てとかもしなくなると思います。美しい島癒やしの島になって、感動が多くできるような、また来たいねと旅の思い出が残るような島になっていけたらいいと思います。
さあ、宮古以外の観光地へ出かけてみましょう! 宮古がどんなに住みよいところか再確認できますよ。宮古島を大事にしましょう。