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行雲流水
2014年10月21日(火)8:55

「市民文化祭」(行雲流水)

 宮古島市民総合文化祭の各部会の展示を気ままにのぞいてみた

▼生活文化部会では、昔懐かしい料理の数々を展示、郷土の伝統食文化の豊かさを印象づけていた

▼盆栽部会の作品では、小さな盆栽が大自然の風情を感じさせ、作品が天然の自然を超えた自然の美を演出している。「自然は芸術を模倣する」という逆説はこのことか。園芸部会の植物は生気に富んでいる。育んだみどりが日々の暮らしに潤いを与えているに違いない。書道部会の書も華道部会の花の造形も創造された小宇宙。その風やリズムを楽しむ。作品に託された美意識や思想については知る由もない。茶道部会の茶会ではお菓子とお茶を頂いた。話も聞いた。「一期一会」、出会いの一瞬を尊ぶ。相手への心遣いがマナーの基本だとみた

▼文芸部会では、理解に苦しむ高齢者の言動を笑いに変えた「介護川柳」が面白かった。「徘徊(はいかい)する母の後追いウオーキング」。「手鏡を放さぬ母の春うらら」。美術部会では、新しい描き手が増え、作品も多彩になった。ここでも介護者と利用者が協力して作品を作っている。しがらみから解放された自由が理想であろう

▼織物部会では宮古上布製作の手順が示され、染色の実技が興味を引いた。仲間伸恵(琉大講師)が紙すきを指導。「バーチャルの世界もいいが、自然の素材を活用することが重要」と強調。写真部会では、ジュニアの活躍がいい。平板または混沌の日常の中に秘められている美と真実を発見している

▼出展者と関係者のご尽力に感謝しつつ、「ごきげんよう」。

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