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行雲流水
2014年10月25日(土)8:55

「表現の自由」(行雲流水)

 10月15日、第67回新聞大会が新潟市で開かれた。新聞、放送、通信各社の代表者ら約490人の参加する日本新聞協会の大会である。大会決議で「新聞への読者・国民の信頼を揺るがす事態が起きている」と朝日新聞の一連の記事の取り消し問題を意識した危機感を表明した

▼当日の読売新聞社社長を座長に朝日、毎日、神戸そして開催地の新潟日報社の各社長を発言者とする座談会の詳細な記事を16日の新潟日報で読むことができた

▼15日の深夜に配信された日本経済新聞、朝日新聞2社の電子版と読み比べることができたのである

▼日経と朝日の表現が全く違う箇所を新潟日報で確かめることができた。日経「白石社長は『朝日の訂正報道の直後、読売の販売現場の一部で、行き過ぎた販売活動により迷惑をかけたとすれば、おわびしたい』と述べた」

▼朝日「新聞協会会長の白石興二郎・読売新聞グループ本社社長は、朝日の慰安婦報道特集直後、読売の販売現場の一部で『千載一遇の好機』と檄を(げき)を飛ばしていたとし、『報告を受け、即刻取りやめさせた』と明かした」白石社長の人柄にかかわる表現箇所である。ただ不都合な出来事を明らかにしただけなのか、明らかにした上でわびたのか、その違いは人格を知る上で大きく影響する

▼新潟日報「朝日新聞の訂正報道の直後、一部の販売現場で、朝日の訂正報道を好機と捉えて行き過ぎた販売活動があった。私は知らなかったが、報告がきて即刻取りやめさせた。おわびしたい」座談会での発言を忠実に再現したと思える新潟日報の報道が事実を伝えているのではないか。朝日の信頼回復の道のりは遠い、と思える。(凡)

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