周遊エコツアーの拠点完成/エコパーク
環境モデル都市をPR/視察者に取り組み紹介
島内にある環境関連施設を視察、見学する「エコアイランド宮古島周遊エコツアー」の拠点となる施設として、市エコアイランドPR館「エコパーク宮古」が2014年10月、下地字上地のバイオエタノール製造施設前に開館した。観光モデル都市・宮古島のさまざまな取り組みが学べる同施設の設備などを紹介する。
「エコパーク宮古」は、エコアイランド宮古島周遊エコツアー整備事業の一環として整備された。鉄筋コンクリート造りの平屋建てで、延べ床面積は225・95平方㍍、敷地面積は1191・73平方㍍、総事業費は9980万3000円で、沖縄振興特別推進市町村交付金(一括交付金)が活用された。
館内には、エコ概要コーナー、エコ設備・施設コーナー、エコ実証実験コーナー、エコ未来コーナー、エコ体験グッズコーナー、市が取り組む全島エネルギーマネジメントシステム(EMS)実証事業「すまエコ」プロジェクトのイメージキャラクターである「雷神ミエルカ」放映コーナーなどがある。
概要コーナーでは、市が2008年3月に行った「エコアイランド宮古島宣言」や、09年1月に認定を受けた「環境モデル都市」としての取り組みや二酸化炭素排出削減に向けたアクションプラン、地域新エネルギー・省エネルギービジョンなどについてパネルで説明している。
設備・施設コーナーでは、地下ダム資料館や風力発電設備、メガソーラー実証研究設備、バイオエタノール製造設備、E3製造施設、市資源リサイクルセンター、エコハウスなど設備・施設の概要と所在地、連絡先などが表記されている。
実証実験コーナーでは、市が現在、取り組んでいるバイオエタノール高効率製造・流通事業や小型電気自動車事業化モデル実証事業、全島EMS実証事業、来間島再生可能エネルギー100%自活実証事業、島しょ型スマートコミュニティー実証事業、離島マイクログリッド実証事業、超小型モビリティ実証事業の概要や取り組みイメージなどを紹介している。
未来コーナーでは、市が取り組む実証実験などが実用化された未来の社会のイメージ図や、太陽光発電の仕組みが分かる模型、ラリードライバーの篠塚建次郎氏が代表兼ドライバーを務める「チームSHINOZUKA」が14年8月に下地島空港でソーラーカー世界最速のギネス記録を樹立させたソーラーカー「スカイエースTIGA」のレプリカなどが展示されている。
体験グッズコーナーでは、ヘアドライヤーの風で風車を回すと、その回転から生み出された電気をモーターに蓄え、モーターカーを走らせることができるグッズや、白熱灯の光で発電し動くグッズ、電化製品の種類によって異なる消費電力を数値化する「電気の見える化ソフト」の入ったパソコンを設置。自由に体験することができる。
「雷神ミエルカ」放映コーナーでは、全島EMS実証事業をPRするために製作され宮古テレビで放送されていたテレビドラマを鑑賞できる。
そのほか大型スクリーンを完備した研修室もある。
同施設は、隣接するバイオエタノール製造設備の指定管理者である日本アルコール産業(ジェイ・アルコ)が指定管理を行っている。館内では同社がサトウキビを原料に製造している肥料や消毒剤、除菌・消臭剤などの販売も行っている。
一括交付金を活用したエコアイランド宮古島周遊エコツアー整備事業ではこれまでに、電気自動車の充電設備やメガソーラー実証研究設備が整備されている。
エコパーク宮古の開館時間は午前9時から午後5時。月曜日と祝日、年末年始は休館。入場無料。問い合わせは同施設(電話76・3979)まで。