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【特集】新年号
2015年1月1日(木)8:54

城辺

県共進会は団体賞狙う
宮古和牛改良組合城辺支部長 松川晋さん


畜舎で畜産の魅力などを話す松川さん=城辺保良

畜舎で畜産の魅力などを話す松川さん=城辺保良

 「今年宮古島で開催の県共進会では、団体優勝を狙う」。宮古和牛改良組合城辺支部の松川晋支部長(57)は力強く語る。宮古島からも探せば良い牛がいるはずなので、この共進会でどんな牛が出てくるか楽しみという。

 城辺支部の畜産農家は約450戸。宮古全体の飼養頭数の約6割が城辺の農家で養われているという。

 松川支部長はこのところ競りで高値がついていることについて「全国的な上場頭数の減少」を挙げる。「宮古島でも高齢化などの影響で状況は変わらない」という。

 県やJAが「1戸2割増頭」を目指す。畜産は宮古島の基幹産業の一つ。松川さんは「やる気がある若い担い手が、そういう気持ちにならないと、高齢者では難しいのではないか」という。

 松川さんは「やる気のある、例えば40歳代で10~15頭規模の蓄主が、2割なら無理のない増頭ができるのではないか」と話す。「ただ資金面の厳しさがある」と指摘する。

 初期投資がかかり、子牛から育てて自家保留し、子牛を産ませて出荷までに約2年かかる。若い担い手あるいは新規の担い手がやりやすい環境を整え、畜産のメリット、デメリットをきちんと把握させることが必要と強調する。

 自らの経験を振り返り「畜産の専業農家としてやるには18~20頭規模が必要」と話す。

 松川さんの畜舎には現在母牛が21頭。最初はゼロからのスタートだった。「大変だったよ。特に資金面がね」と振り返る。

 5~6頭規模のころは、育てた子牛を競りに出すのは「一抹の寂しさ」があった。今は「仕事」と割り切っているので、むしろ競りが楽しみだという。

 畜産に携わるには「面白い」と思うこと。「観察するのが好きだし、この仕事は楽しい。競りに出す前日には丁寧に洗うよ」と笑顔で語った。

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