人(ひと)
2015年4月3日(金)8:55
県宮古事務所長/久貝富一さん(56歳)
ふるさと勤務に意欲
「離島では地元自治体との連携なくしては事業は進められない。地元の声を本庁に伝え、本庁の考えを地元に伝えるという双方向での役割が果たせれば」。平良久松出身。28年ぶりのふるさと勤務に意欲を見せた。
着任早々、下地敏彦市長を訪ね、連携強化を確認した。「多良間も含めて、それぞれの自治体が持つ事業と、県の事業を効果的に組み合わせ進めていく上では、オーバーラップしないよう連携体制は不可欠」と話した。
下地島空港の利活用など、伊良部大橋を活用した振興策が課題だ。「大橋開通で宮古圏域が一つになった。島外からどれだけ人を呼び込めるか。そのためにはどういう魅力を発信していかなければならないのかという他との競争の時代になる」と指摘。急速に進んだインフラ整備を生かし、次はどのようなソフト事業を展開するのかが競争力強化への鍵と強調した。
スカイマーク(SKY)の運休を残念がったが、6月から就航予定の全日本空輸(ANA)宮古-関西直行便に期待する。
「運航期間が限られているが、定着させるためには宮古の自然や文化、歴史を最大限PRするなどの受け入れ体制の強化が必要。そのお手伝いができれば」
ふるさとのさらなる発展へ、あらゆる角度から強力に支援していくという思いは熱い。
久貝 富一(くがい・とみいち)1958(昭和33)年6月生まれ。56歳。平良久松出身。琉球大学中退。84年県庁入り。宮古保健所勤務を皮切りに農林水産企画課長、知事公室秘書広報交流統括監、子ども生活福祉部生活企画統括監などを経て現職。座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。趣味は読書、スポーツ観戦