行雲流水
2015年4月14日(火)8:55
「辺野古基金」(行雲流水)
今、多くの県民が関心を払い、期待していることは「辺野古基金」が創設されたことであろう。基金の活用によって、国内はもとより、米国をはじめ世界の人々に沖縄の基地問題の実相が発信され、「沖縄の主張」の正当性の認識が広がるからである
▼もともと、県民の意思は総理に提出された建白書に明確に示されている。「オスプレイの配備を直ちに撤回すること」、そして、「普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること」の要求である。この建白書の共同代表には、県議会議長、市長会会長、県商工会会長、連合沖縄会長、県婦人連合会会長らが名を連ねた
▼翁長知事が訴えたように、普天間基地はハーグ陸戦条約違反の施設であり、戦闘終了時点で返却されるべきであった。また、普天間基地は市街地の真ん中にあって、世界で最も危険な飛行場だといわれ、アメリカ国内だったら決して許容されない施設である。本来なら、国が無条件に返還を要求するのが主権国としての務めである
▼政府は辺野古基地建設について、「法令に従って」と言うが、その虚構性に県民はしらける。前知事が追い込まれた屈辱的な状況を知っているからである。アンケートの結果、知事の姿勢を支持するのが83%で、政府の姿勢を支持するのが14%台であることがうなずける
▼沖縄の米軍基地は守るための基地というより世界戦略のための基地である。またそれと表裏一体の、軍需産業のための基地である
▼「沖縄の主張」は、平和と民主主義、正義の名において、肯定される。