行雲流水
2015年4月23日(木)8:55
「14年度入域観光客数」(行雲流水)
昨年度、宮古島へ来た観光客は43万人だったという。過去最多だ。20年前の2倍強に増えたことになる。しかし、10年前には39万人に達していたから、ここ10年間は伸び悩んでいたともいえる
▼観光客1人当たり平均消費額は4万6000円(2012年)だとして、43万人の総消費額を推計すると197億円。これは、公共工事請負金額199億円(2012年度、多良間を含む)に匹敵する。ちなみに、サトウキビの販売金額は71億円だ。観光は宮古全体の経済を支える大きな柱である、といえる
▼八重山の観光客数は、すでに20年前に43万人、10年前に72万人を達成している。八重山には宮古と違う風景や受け入れ態勢があるのだろうが、宮古には今後の発展余地がある。宮古の海や砂浜や夕景の魅力は〝知る人ぞ知る〟潜在力だ。もっとアピールできる余地を残している。おもてなしの心の向上余地はさらに大きい
▼50万人受け入れは夢ではない。市議会議員団も動き出した。観光地のトイレ整備について市長に申し入れたという(4月9日本紙報道)。本来なら、議員団の指摘を受ける前に市職員が自発的に企画・立案・実施すべき案件だ
▼市、観光関連企業、市民それぞれに果たすべき役割がある。たとえば市民の役割で言えば、観光地の風致保全、施設の維持管理などは、市民の協力がなければ満足な状態を保つことはできない。市民の意識や児童生徒の教育など、日頃の生活態度に関係してくる
▼観光はすそ野の広い〝総合産業〟である、と言われるゆえんだ。