「孫との再会楽しみ」

与那嶺ハツエさん

　「浦添市に住む孫たちとの再会が楽しみです。夏休みに絆を深めたい」と物腰の柔らかい声で胸の内を明かす。

　23歳の時、二つ年下の与那嶺清一さんと結婚。茅葺き屋根の下で明るい家庭を築いた。

　１９６６（昭和４１）年９月、宮古で非常に大きいコラ台風が吹きすさんだ。宮古は壊滅状態となり、与那嶺さん宅は吹き飛ばされた。最大瞬間風速は８５・３㍍と観測された。

　清一さんとハツエさん夫婦は奮い立ち、手作りで鉄筋コンクリート構造の家を新築した。家族は喜びにわいた。その家は現存する。

　夫は初めての家作りをきっかけに大工の世界に入った。その後、腕を頼りに仕事を請け負う１人親方となり、名大工の棟梁として名をはせた。家族を支え優しい大黒柱は２３年前、息を引きとった。

　ハツエさんは「伊良部大橋が開通し、良かった。平良へ自由に行けるから」と笑顔で語った。

　子供６人、孫１４人、ひ孫８人。
　1927（昭和2）年2月２５日生まれ