島への愛、手話で表現/手話サークルひまわり会
オリジナル劇7年ぶり復活/子供たちの感性躍動
昨年11月に開催された宮古島聴覚障害者の会の「手話祭in宮古島」。会場の市中央公民館の舞台では、手話サークルひまわり会が7年ぶりに復活させたオリジナル手話劇「島人の宝」が上演され、会場から盛大な拍手を受けた。この成功を受けて自信を持った子供たちは、新たな発表の場を求めている。
ひまわり会は、下地地区だけでなく平良や上野地区の4歳~中学校3年生までの18人で構成。毎週木曜日の午後8時から下地老人福祉センターで活動を行っている。
ひまわり会の宮国尚美会長は「今の子供たちが4~5歳くらいの時に、お姉さんやお兄さんたちがこのオリジナル劇を演じた。その時の感動をみんな覚えていて、やりたいと思っていたと思う。今年ようやく、今のメンバーたちが立ち上がり、7年ぶりに復活できてとてもうれしい」と話した。
「島人の宝」は、宮古に転校してきた生徒が島の海の美しさに魅了される中、開発が進む島の現状を知る島で暮らす子供たちは「以前はもっときれいだった」と話し、失われつつある島の美しい自然や景色を守るためにどうするかをみんなで考える物語。
お互いの友情を育みながら、自分たちで自分の住む島を少しでも美しくしようと、清掃活動などできることから動き出す子供たちの様子を、手話劇で表現力豊かに演じた。
復活の舞台に出演した子供たちは舞台いっぱいに笑顔で躍動し、体全体の動きと手話による繊細な表現方法を駆使しながら、健常者から耳の不自由な人たちにも分かりやすく物語が持つメッセージを送った。
上演後は、耳の不自由な人たちからも十分に手話が通じたことや、表情も豊かで、楽しい芝居だったことが報告され、子供たちも大喜びした。
こうした子供たちの姿を見て、宮国会長は「最初は本当に人前に出せるレベルではなかった。自分たちの芝居をどう伝えるかについて子供たちが自ら考え動き出したことがうれしかった。今回の成功で子供たちはすごく自信を持っているし、新たな発表の場所を探している。今後も、手話とオリジナルの手話劇はしっかり継承して多くの場所で披露していきたい」と笑顔で話した。
昨年11月に開催された宮古島聴覚障害者の会の「手話祭in宮古島」。会場の市中央公民館の舞台では、手話サークルひまわり会が7年ぶりに復活させたオリジナル手話劇「島人の宝」が上演され、会場から盛大な拍手を受けた。この成功を受けて自信を持った子供たちは、新たな発表の場を求めている。
手話サークルひまわり会の皆さん。左側の大人は手話で「明けまして」、右側の子供たちは「おめでとうございます」を表している