上野
脈々とつながる伝統/40年余続く中学同窓レク
絆を醸成する伝統行事
博愛のこころの地で、年に1度、30才以上の老若男女が一同に集い、絆を確かめる日がある。
昨年は12月の13日に催された上野中学校同窓会(30歳以上)レクレーション大会がそれ。参加者の多くが「楽しみにしている」というが、「いつごろ始まったかは定かで無い」というのも大方の弁。
それもそのはず、多くの参加者の生まれる以前、40年以上も前に発足した大会なのだ。
中学校を卒業した期別に分かれて、対抗でバレーボールやソフトバレー、それに年齢に応じたグラウンドゴルフを楽しむ。
1年任期で大会長も順回り。昨年大会長を務めた仲宗根悟さんは「多くの上野中OBが楽しみにしています。先輩、後輩が交流を深める機会というのは最近は乏しく、懐かしさもあって大会当日は大いに盛り上がります。もっと盛り上がるのが、その後の慰労会ですね」と口調も弾む。
それを裏付けるように、13日の大会には多くの中高年OBが早くから姿を見せた。30才に達した後輩が近況とあわせて紹介され、後輩は母校の校歌斉唱などで応える。そして「サーブは先輩へのあいさつ」と思いを込めたボールがコート上に行き交う。これに笑顔でボールと気持ちを受け止める先輩たち。そうして絆が醸成される。交流の締めは慰労会のオトーリと相成った。
確かめた絆が、世代を超えて博愛を生み育てる。脈々と受け継がれる博愛のこころ。その継承のありようが文化となり、「うえの」を心に抱く人々の今日につながっている。
大会の続く限り、博愛のこころが絶えることは無い。大会に参加した人々の喜々とした表情がそれを示している。大会は新たな30才迎えて今年も開かれる。