行雲流水
2016年2月23日(火)9:01
【行雲流水】同期生
高校同期の人間関係というのは不思議なものである。同期生というだけでも、親しみを感じさせる。そして、それが一生続く。それは、高校時代が特別な時期だからであろう。高校時代は心身が飛躍的に発達を遂げる。自我に目覚め、異性への憧れも芽生える。この多感な時期に、同時代を生きる仲間への共感や友情が生まれるのは必然である
▼そこで生まれた心情は他人への懐かしさの原点として、厳しい社会の中で生きる時にも、よき人間関係を根底で支え、自らの心の安定を支え続けるのだろう
▼人生で重要な意味をもつ同期仲間の絆を深めるために、時に同期会がもたれる。そのひとつ、先日宮古高校28期の卒業40年記念同期会が開催された。参加者は200名を超え、遠くアメリカや香港、国内の各地からも多くが駆けつけた
▼「母校吹奏楽部の伴奏で校歌を斉唱し、久しく会わなかった級友たちの顔を見ただけでも感激だ」という声が聞こえた。高校時代の学校生活の様子と現在の後輩たちの活躍の状況も映像で紹介された
▼2次会。ひとつのクラスでは、一人びとり、高校時代の思い出やその後の人生を語った。「ふるさとに久しぶりに帰って感涙した」。「彼は入試が終わるまでは遊ばないと宣言し、見事合格した」。今の子供たちにはストレスが多い。帰っても家や地域に居場所がない子が多い」等、話は尽きないが、次は歌い、踊り狂った
▼学園ソングが歌われた。「言葉は尽きても去りかねた、そんな時にはいつの日も、ああ、君たちがいて、僕がいた」