行雲流水
2016年5月3日(火)9:01
【行雲流水】(創立10周年)
百花繚乱。学術や芸術、芸能等の文化の花が咲き乱れている。それらをまとめている宮古島市文化協会の創立10周年記念式典と祝賀会が開催された。その模様は詳細に報道されているので重複をさけ、別の側面からみることにした
▼同式典・祝賀会では、協会の歴史や活動状況などが映像で紹介され、改めて同協会の果たしてきた功績の大きさを認識させられた。中でも、今日の隆盛の基礎を築いてきた方々の労を多としたい
▼また、現在の組織力は頼もしい。役員や事務局員の使命感や企画・構想力、行動力を思う。その根底には相互信頼と郷土愛があるに違いない
▼大城裕子会長は語る。「宮古島の先人の智慧や豊かな精神文化を継承しつつ、-新たな価値の創造と文化的な情報発信のゲートウェイの役割を果たす文化協会でありたい」
▼会報「掌」(たなごころ)の表紙について佐渡山政子事務局長は書いている。「表紙のテーマを『水』としたのは、先人たちの残した島の豊かな財産を守り、潤いある穏やかな島であることを祈って取り上げた。その会報には、文化祭に向けて各部会長が新聞に投稿した文章が再録されていて、それぞれの部を誇るとともに、各部が連携し、切磋琢磨している姿が見える
▼余興では、老練と初心者が民謡を歌い、文化継承の意図を印象づけた。住みよい場所には豊かな文化が薫る。フロイデ合唱団が『海のまほろば』から「祈り」を歌った。「人は皆祈っている。つつましく、豊かな暮らしを。宮古が常世に咲く海のまほろばであることを」