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行雲流水
2016年6月11日(土)9:01

【行雲流水】(台風シーズン)

 6月、この時期だと例年なら第4号あたりの台風発生があってもいい筈なのだが、今年はまだ台風情報が聞こえてこない。あって当たり前のものがないといささか気になるものだ。過去10年の記録を見ると7月に台風の発生頻度は多くなり9月をピークにして11月になると収束する

▼気になるのはピーク時の9月をはさんだ7月から10月までの4カ月間だ。その間に発生する台風は平均して15から16個ある。そのうち宮古島に接近あるいは上陸する台風がいくつあるかだ

▼気象庁の月別台風進路を見ると確実に宮古島の近くを台風が通るのは6月と7月だ。8月、9月となると台風は島の東海上を大きく半円を描いて本土の東海上に向かうのが通例のようだが、統計の平均値どおりにいかないのが自然界だ。とはいえデータは無視できない

▼去年、平成27年台風6号の進路は石垣と宮古の間を北東に抜けて久米島をかすめ、沖縄本島の西の海上を北に進んで奄美大島の北を通過して種子島を目前に温帯低気圧になっている

▼この6号に続いて6月29日に太平洋のど真ん中で発生したチャン・ホウという中国名のついた台風第9号が宮古島の近くで吹き荒れている。この9号が宮古島までたどり着くのに12日間を要しているがその間に発達を続けて宮古島では最大風速㍍だ

▼台風シーズンを迎えて葉タバコの収穫はほぼ終えているだろうが気がかりなのはモズクなどの養殖漁業やマンゴー、ゴーラといった園芸作物だ。サトウキビは台風対策の取りようがないのが現状だ。基盤整備事業に関連して圃場の暴風対策は論議されていたはずだが具体的な取り組みはなされていないのではないか。

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