行雲流水
2016年10月15日(土)9:01
【行雲流水】(公共事業)
東京都政が荒れている、というか都職員が右往左往しているのだ。歴代知事の時代に取り決められた事業に納得できない小池百合子氏が国会議員を辞めて都知事選に立候補したとき小池氏に対する所属政党の批判は異常とも思えるほどであった。にもかかわらず「都民ファースト」をスローガンに選挙戦を戦った小池氏が圧倒的な勝利を得て東京都知事に就いた
▼小池知事は歴代知事が行政の長としていかに無能であったかをさらけ出したばかりでなく職員の無秩序な仕事ぶりを厳しく批判する。この先小池知事の都政運営が地方自治の試金石となるのではないかと中央から遠く離れた宮古島市に住んでいて思ったりする
▼それというのも宮古島市の市政運営が茫漠とした中をさ迷っているのではないかと思えるからだ。宮古毎日新聞の「観光プロモーション事業」に関する一連の記事は市民の大きな関心ごとだ
▼昨年の不法投棄ごみ処理問題もあいまいのままだというのにプロモーション事業についての説明もそのときとまったく同じような釈明と言い訳を繰り返す。プロモーション事業は委託だから契約はどのようにでもなる。市はそう考えているようだが、3700万円もの公金を支出するのに秩序がないとしか思えないような説明で市民が納得するだろうか
▼12日に記者会見と市長のコメントが報道された。その内容は手続きに瑕疵(かし)はない、の一点で新聞報道を否定するものだ。新聞がすべてということではない。市民が疑問に思っていることを聞いているだけだ
▼地方自治法が市の財産や資金運用の権限と責任を委ねているのだから市長には市民の納得できる説明責任がある。