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行雲流水
2016年11月1日(火)9:01

【行雲流水】(「方言」を親しむ)

 那覇で「第6回世界のウチナーンチュ大会」が感動のうちに展開された。時あたかも、ここ宮古では市文化協会(会長・大城裕子)の「しまくとぅば普及功労賞」受賞祝賀会が開催された。両者に共通する理念は、ふるさとへの愛である

▼今回の受賞の理由には、方言講座の開設など多彩な活動があるが、中でも23回に及ぶ「鳴りとぅゆんみゃ~く方言大会」の開催が高く評価された

▼大城会長は、これを契機に、島の文化の根っこにある方言の普及と新しい文化の発展に尽力したいと、あいさつした。また、方言大会を発想、推進してきた友利吉博前会長は、県大会に先駆けて大会を開催したこと、地域によって方言が異なるので県大会で字幕スライドを初めて用いたことなどを、誇らかに語った

▼会は民謡の歌や踊り、方言のスピーチありで盛り上がり、最後は全員でクイチャーを踊った。方言の話は、なぜか面白く感じられ、笑いを誘う。笑いは人の心を結びつける

▼共通語と方言が使えるのが理想であるが、学校や家庭、テレビでは共通語が使われるので、若い世代が方言を使えるようになるには無理がある。要は方言の重要性を認識、誇りに思い、親しむことである

▼幸いなことに、この地には、方言の豊かさを生かす多彩なステージがある。民謡は広く愛唱されている。演劇や講座、子どもと老人の交流も試みられている。宮古方言メールマガジン『くまから、かまから』(主宰・松谷初美)で全国の宮古出身者が交流を深めている。ぷからすむぬ(うれしい限りである)。

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