行雲流水
2016年11月29日(火)9:01
【行雲流水】(PTAの活動)
児童生徒が、心豊かでたくましく成長することを願い、保護者と教師が相互に研修と交流を深めるため、沖縄県PTA研究大会・宮古大会が開催された。各分科会では、事例発表や討論等で、昨今の教育の成果や問題点を明らかにして、これからの課題や展望を確認しあった
▼学校教育の中心は授業である。人間の発達と教科についての専門家である教師はよき授業で児童生徒に学ぶ喜びを与え、自主的な向上意欲を育てる
▼最近は全国統一学力テストの成績に一喜一憂する傾向がある。もとより学力を向上させることは重要である。しかし、いわゆる詰め込み教育で一時的に得点を向上させても、児童生徒の学習の動機づけや、学習意欲の維持が困難になる
▼部活はあくまでも教育の一環である。個性の伸長をはかり、友情の輪を広げ、社会性を培うのに有効である。しかし、発達段階を無視した非科学的な過度の練習で体を壊した事例は多い。勉強と両立できるような部活でありたい。競技成績にこだわるあまり、過度の練習がある一方で、スポーツの楽しさから疎外されている児童生徒も多い。いわゆる二極化が進んでいるのも問題である
▼各地のPTAではいろいろなことが取り組まれているが、全国的にみると、役員や特に共働きの保護者たちの過重負担が問題になっている。無理のないよう考慮したい
▼なによりも大切なことは、保護者が基本的生活習慣やしつけに責任を負い、教師がよき授業に責任を持ち、互いに信頼し合い、協力し合うことである。