行雲流水
2017年5月13日(土)9:01
【行雲流水】(坊主憎けりゃ…)
人の心の働きはさまざまだがその中でも憎しみのこころはとんでもないことを引き起こすこともある。そこまでいかなくても思想や利害の違いで起る相手に対する違和感や悪感情から派生する嫌がらせや誹謗中傷は日ごろの話題として事欠かない。嫌がらせも誹謗中傷も個人間の問題であれば仲直りで円満解決の道はあるが団体や国家間の諍いとなると問題が大きくなる
▼サッカーのアジア大会で日本の代表チームが連盟から罰を受ける事件が起こった。チームに落ち度があった訳ではない。事の起こりはサポーターにあった。サポーターにしても彼らの行為が大問題になるとは思ってもいなかったであろうごく当たり前のことに難癖をつけられての観客なしの試合と罰金だ。これには日本政府も怒った
▼韓国との試合で日本のサポーターは旭日旗を掲げてチームを応援した。韓国のサポーターはその旭日旗にクレームをつけてきたのだ。韓国は日本の旭日旗を独自の呼称で「戦犯旗」として嫌悪する
▼旭日旗は日本の旗だ。韓国に難癖をつけられる謂われはない。そう思うのが日本国民だが戦争で日本軍の被害にあったと思い込んでいる韓国の人々からすると日本軍の軍旗であった旭日旗は見るのも嫌だということなのだろう
▼旗に対する嫌悪感をサッカーの国際試合の場に持ち込んで大会運営にまで影響するような騒ぎを引き起こしてしまう心の動きをどう受け止めたらよいのやら?
▼5月12日の宮古毎日新聞の「毎日新聞特集」は最終でかつ不可逆的に解決すると日韓政府間で合意した慰安婦問題を韓国国民の7割は批判的だと指摘している。嫌いとか憎いといった感情を政治やスポーツに持ち込んでの論議は問題を複雑にするだけだと思うが?