慰霊の日前に平和集会/東小
東小学校(下地政昭校長)は22日、元同校校長の與儀千寿子さんを招いて平和集会を開催した。
與儀さんは池間島で8歳上の姉が幼いころ体験した戦争の恐ろしさや戦後、米国統治下の沖縄で米軍機が小学校に墜落した悲惨な事故などを紹介し、戦争のない平和な日々がどれだけありがたく尊いものかを児童たちに講話した。
同集会は、6月の「平和を考える月間」と23日の「慰霊の日」にちなみ、戦争の恐ろしさや悲惨さを知り、命の尊さと平和を願う心育てることなどを目的に開催した。
與儀さんは、戦時下の池間島で幼い姉と一緒に逃げていた3歳の男の子が米軍機の機銃から逃げる際にけがを負い、そのけがと栄養失調などが重なり亡くなった悲しい出来事を話した。
その後、亡くなった男の子の名前は平和の礎に記され、與儀さんの姉は毎年、平和の礎を訪れていることを紹介した。
また、1959年に宮森小学校に米軍ジェット機が墜落し、多くの児童が死亡した事故も紹介。「この事故は6月30日に起こった。慰霊の日の23日だけでなく、30日も亡くなった児童のめい福を祈ってほしい」と呼び掛けた。
児童たちに対して、與儀さんは「私は皆さんに人の痛みを自分の痛みとして感じることができる人間になって、思いやりの心を常に持って多くのことを学んでほしい」と述べた。
そのほか、6年生が平和を呼び掛ける詩の朗読を行い「平和は優しさ、思いやりの心など一人一人の心が積み上げていくもの」と訴えた。