「空飛ぶウミガメ」就航/ANA
成田からのチャーターツアー
全日本空輸(ANA)の大型旅客機で、機体にウミガメが描かれ「空飛ぶウミガメ」を意味する「フライング ホヌ」の愛称を持つエアバスA380型機が30日、下地島空港に降り立った。成田からのチャーターツアーによる就航で、ANAの旅客便が同空港に就航するのは今回が初。座喜味一幸市長らが乗客を横断幕で歓迎した。空港周辺には、同機を一目見ようという航空ファンが多数詰めかけた。
同機は成田-ホノルル線就航機材として導入されたが、新型コロナウイルスの影響で運航できなくなったことからチャーターフライトなどでの運航が行われている。1~3号機までの3種類があり、今回下地島には、空をイメージした青色でカメが描かれている1号機が就航した。
幼児5人を含む260人の乗客を乗せた同機は午前11時に成田空港を出発し、午後2時17分に下地島空港に到着した。通常、着陸する旅客機は、空港から離れた海上から滑走路に進入するが、空港周辺へ見学に訪れている多くの人に機体をよく見てもらおうと、下地島上空を通過してから旋回し、「17エンド」と呼ばれる空港北側から進入し、着陸した。
飛行機を降り、送迎バスに乗り込む乗客を、ANAの柏木寿州営業センター販売企画部長や座喜味市長らが横断幕を持って出迎えた。
柏木部長は「宮古島の人たちにもぜひフライングホヌの魅力を知っていただき、ツアーの人にも楽しんでいただきたいという目的で同ツアーを販売した」とツアーの狙いを説明。座喜味市長は「これを機に宮古島が大いに発信されて、多くの人が宮古島を訪れてくれる良いきっかけになると喜んでいる」との考えを示した。
那覇市出身の客室乗務員で父親が宮古島出身という下地風音さんは「最近ふるさとに帰れていなかったので、フライングホヌで、乗務をして下地島に来ることができたことはとてもうれしい」との思いを語った。
空港周辺には、普段見ることのできない珍しい飛行機を一目見ようという市民や航空ファンらが多数訪れ、その姿を写真に収めていた。
同ツアーの日程は2泊3日で、11月1日午後3時ごろに成田へ向け下地島を出発する予定となっている。