「初心忘れず全力」/西銘氏、6期目に意欲
当選から一夜明け/衆院選沖縄4区
【那覇支社】第49回衆院選挙沖縄4区で6期目の当選を果たした西銘恒三郎氏は1日、宮古毎日新聞社など先島報道各社の取材に応じた。今選挙で前回(2017年10月)を5472票上回る8万7671票を得票し、沖縄4区の宮古島市と多良間村を含む全市町村で勝利した西銘氏は「初心を忘れず、全力で沖縄のため、わが国のために頑張らないといけない」と決意を新たにした。
復興相兼沖縄北方大臣を務める西銘氏は選挙戦を振り返り「公務をこなしながら、前半戦は(沖縄に)帰れなかったが、逆に危機意識になったのではないか。コロナから命を守らないといけない、落ち込んだ経済から暮らしを守らないといけないという視点も大きかった」と分析した。
来年秋に県知事選を控える中、沖縄3区4区で勝利した意義については「来年早々の名護市長選からスタートし、7月には参院選、9月に知事選もあるが、3区で勝ち上がったことは非常に大きい。一連の選挙に向けて弾みがついた」との認識を示した。
離島振興については、「島で暮らす人たちの生業が立たないといけないということが基本。先島地域の農業生産、漁業生産の可能性は、食品加工や水産加工なども含めて、まだまだある。島で暮らす人の所得向上が、県全体の所得向上につながる」と述べ、一次産業の生産者の所得が増えるような施策に全力で取り組む姿勢を示した。
県経済の復興については「命と暮らしを守る数十兆円規模の補正予算の指示が総理から出ている。2022年度の予算も12月には閣議決定しないといけない」と述べた。コロナ対策については、「第3回目のワクチン接種の準備も整えている。また、11月中には希望する人全員に2回目の接種が終わる。国産ワクチンの開発にも全力で取り組む」と強調した。
先島への陸自配備と尖閣諸島問題については「台湾海峡で起こっていることや、ロシアと中国の軍艦10隻が津軽海峡から大隅海峡を通過した事実を踏まえると、わが国を取り巻く安全保障の環境は極めて厳しくなっている現状を認識し、理解する必要はある」と指摘した。
尖閣諸島についても「日米同盟をはじめ、最近は日英や日豪、日印というさまざまな自由と民主主義と基本的な人権、ルールに基づいた法の支配を共有する国々で、中国、北朝鮮、ロシアとのバランスを取っているという事実を認識して、先島への陸自配備と尖閣諸島問題に対しては、やるべきことをしっかり行い、バランスを崩してはいけない」と訴えた。