大賞に奥平、仲原さん/第40回全宮古書道展
特別賞51人、秀墨賞105人/昨年上回る813点出品
書心会(宮城公子会長)と宮古毎日新聞社(伊志嶺幹夫社長)は、第40回全宮古書道展の特別賞と秀墨賞を発表した。高校・一般の部大賞(墨芸文化賞)は奥平直子さん(青楓)、児童・生徒の部大賞(正美賞)は仲原成美さん(北中3年)がそれぞれ選出された。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止のため表彰式や作品展示会は昨年に続き中止となっている。(10面に入賞者名簿)
書道展への応募総数は児童・生徒の部725点(特別支援学校含む)、高校・一般の部73点など計813点だった。大賞などの特別賞受賞者は児童・生徒の部21人、特別支援の部12人、高校一般の部18人。秀墨賞は105人だった。
審査を行った書心会の宮城会長は高校・一般の部で大賞に輝いた奥平さんの作品について「長年の修練の技で力みのない柔らかな線を羊毛の筆で表現している。杜甫の詩を、奇をてらわずに丁寧に書いている」、児童・生徒の部大賞の仲原さんの作品については「紙面を大きく見せる伸びやかな線を、穂先を駆使した筆力のある作品」と評価。全体としては「課題のまとめ方、落款の位置など年々、向上が見られる」と述べた。
また「昨年に続き、展示会、表彰式ができなかったことは残念だが、コロナ禍での不自由な生活の中でも意欲的に取り組み、昨年よりも多くの作品が集まったことをうれしく思う」とした上で、「毎年、審査は難航するが今回も優劣付けがたい作品ばかりだった。書道を楽しみながら鍛錬を積み重ねていくことを期待したい」と評した。
同書道展は、作品発表の場を催すことで心技の向上を図るとともに、書道教育の発展に寄与することを目的に毎年、開催している。例年なら表彰式や作品展示会が行われるが、昨年に続き新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となり、紙上発表のみとなる。