荷川取広明さん農水大臣賞/宮古島市が初の団体賞
多良間村2頭も優秀賞/県畜産共進会
【那覇支社】第47回県畜産共進会(主催・県畜産共進会協議会)肉用牛の部が5日、糸満市の南部家畜市場で開催され、荷川取広明さん=市下地高千穂=所有の「りょうこ」号が成雌第2類で優秀1席(1位)となり、農林水産大臣賞と県知事賞を同時受賞した。宮古島市からの大臣賞は4年ぶり。同市は、出品5頭中4頭が入賞し、初の団体賞に輝いた。
多良間村からは3頭が出品され、湧川畜産(湧川農代表)の「きみつ」号が若雌第1類、同村塩川の森山英樹さんの「きちょう」号が若雌第2類で、いずれも優秀2席に輝いた。
このほか、宮古島市から出品した荷川取さんの「かづき」号が成雌第1類で優秀2席。荷川取さんの「さち」号(成雌第1類)と、砂川健治さん=市下地入江=の「みにい」号(同2類)が、いずれも優秀4席に入賞した。
同共進会は、優良な種畜と生産者が一堂に会して家畜改良や飼養管理技術の成果を競い合い、家畜改良の促進や畜産振興への理解を深めることが目的。肉用牛の部は、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止され、今年は2年ぶりの開催となった。
初の大臣賞、3年ぶりの県知事賞受賞となった荷川取さんは「今回出品したのは3頭で管理も大変だったが、家族の協力で無事出品できた。3頭とも入賞し、いつかはと思っていた大臣賞も取れてうれしい」と喜びを語った。
また、「他地区との交流を深め、情報交換してレベルアップにつなげてきたことが大臣賞につながった」と説明した上で、「県知事賞との同時受賞はあまり聞かない。これを良いプレッシャーにして、来年鹿児島で開かれる全国共進会に宮古からも出品できるよう頑張っていきたい」と意気込みを述べた。
地区和牛改良組合の組合長でもある荷川取さんは、団体賞について「宮古島市になって初めて。他に強い地区があって半ば諦めムードもあったが、ぜひ若い人も県共進会に挑戦してほしい」と述べた。
多良間村から出品した湧川代表は、入賞について「うれしい。コロナの入場制限で、家族とこの喜びを味わえなかったのが心残り。来年は多良間の出品を増やし、島をたくさんアピールしたい」と意欲を示した。
森山さんも「初出品で何も分からない中、村や市、県の関係者のおかげで入賞できた。今後は、多良間牛の良さをもっと発信していきたい」と述べた。