歌い踊り、宙舞う/人形劇団かじまやぁ
「チョンダラー」上演/16年ぶり宮古公演盛況
人形劇団かじまやぁ(名護市、桑江純子代表)による宮古島一般公演(主催・同公演実行委員会)が23日、平良の富名腰公民館で開催された。「おきなわ人形芝居チョンダラー(京太郎)」が上演され、歌ったり、踊ったり、戦ったり、駆け回ったり、時には宙を舞うなど、躍動感いっぱいの人形たちによる芝居で、満員の観客を楽しませた。
今年で設立47年を迎える同劇団。宮古島での上演は16年ぶりで、一般公演に先立ち、4日から市内の保育園7カ所、小学校4校で巡回公演が行われた。当初は昨年開催を目指していたが、新型コロナウイルスの影響で1年遅れでの開催となった。
同作品は、昔々のとある沖縄の島で旅芸人の京太郎が母親を探す小太郎と共に島を救うため、盗まれた神の宝を探す-というストーリー。35体の人形が出演し、笑いあり、感動ありのストーリーを、楽しくにぎやかに演じた。登場人物が歌う場面では、曲に合わせ観客から手拍子が送られた。
桑江代表は今回の公演について「45周年記念公演を国立劇場おきなわでした時、これで終わりにしようかと思ったが(同公演実行委員長の)奥平久乃さんから『最後は宮古の人に見せて終わって』と頼まれ引き受けた」と説明。コロナの影響で開催が難しいかと思われた中で今回、上演できたことについて「人形劇を成功させようという神様がいる」との思いを述べた上で、「宮古に感謝の思いでこの公演をした」と語った。
実行委員長の奥平さんは「かじまやぁの子どもたちへの、宮古島への思いから勇気をもらって、宮古島公演を実現させようと動いてきた。みんなが待ち望んだ公演だったと思う」との考えを示した。
家族で鑑賞に訪れていた下地美緒さん(南小2年)は「人形劇を見たのは初めて。竜が出てきたり、いろいろな場面があって楽しかった」。母親の美和子さんは「なかなかイベントがない中、劇団を見ることができるというので来てみた。踊りなどもあり見ていてすごく楽しかった」とそれぞれ感想を語った。